私が勉強に目覚めた大きな転機は、就職活動です。
当時はかなりの就職難で、特にこれといった強みのなかった私は、ほとんど内定を得ることができませんでした。しかも面接は圧迫気味で、かといって反論するほどの知識経験もなく、ただただ己の無知さ・無力さを思い知らされました。
ラッキーなことに何とか1社内定をもらい(なぜ採用されたかわかりません。感謝感激です)、結局そこに10年以上勤務することになるのですが、大学卒業間際に自問自答しました。
このまま「何のとりえもないサラリーマンになって、会社に言われた通りのことを20年~30年やって、何が楽しいんだろうか。就活で落ちまくり、面接官に知識経験がないとボロクソに言われ、何も反論できず、悔しいじゃないか」と(今思えば、リストラが当たり前にされるご時世、20~30年在籍できるのはむしろ稀なのかもしれませんね)。
そこで私は社会人と並行して大型資格を勉強することにしました。内容は何でもよかったのですが、勉強している友人が多く、何となく響きがよかった「公認会計士」を勉強することにしました。
その後の詳細は後に詳しく記しますが、社会人生活と資格試験勉強を何とか両立させ、合格することができました。
よく「地頭がいい」とか言われますが全くそんなことはありません。確か高校の偏差値は50代後半です。偏差値50代後半が悪いとは言いませんが、地頭がいい人はおそらく勉強しなくてももっといいところに行っているのではないでしょうか。
現在、私は公認会計士・税理士として独立し、自分がやりたい、と思ったことをビジネスとして実現できています。ありがたいことに、プロとしての仕事はもちろん、ブログ・動画制作、セミナー講師等を、自分の裁量で行うことができています。
はっきり言いましょう。今、勉強は楽しいです。
こう言うと少し変態というか、何か気持ち悪いと我ながら思うのですが(笑)、事実なので仕方ありません。
もう少し詳細に掘り下げると、「勉強したことが仕事の成果にダイレクトに反映されているのが分かる」ことが「面白い」、ということになるでしょうか。
あとは自分のやりたいことを考え、それに合わせて勉強計画を立てる、ということも楽しいです。特に私のような士業は、知識とそれに基づく経験がダイレクトに成果に反映しますので、勉強→実践→成果が見えたときは、本当にうれしくなります。
また、趣味にしても、より楽しむためには結局勉強が必要になる、と思っています。
私は以前からギターが好きで、下手ながらかなり長い間弾いていたのですが、いつまでたっても耳コピができないという現実に焦りを感じていました。長年弾いていればいつか自然とコードの流れや初めて聞く曲のコピーなどが簡単にできるようになると思っていたのです。
確かに長年弾いていれば、何曲かほぼ弾けるようにはなりますし、カンのようなものも養われるのですが、理論を何も知らなければ、依然として次の曲を覚えるのにまた非常に苦労をすることになると思います。
そこで、初心者向けの音楽理論の書籍を買い、スケールの意味やコード理論などを勉強することにより、やみくもに並んでいるように見えたコード進行なども共通性が見え、曲の構成をつかむことができるようになりました。結果、何も考えずに練習するよりも間違いなく早く覚えることができるようになったと思います。
趣味であればあまり根詰めて勉強する必要はないのですが、少なくとも以前よりはるかに楽しむことができるようになります。
(ちなみに音楽の分野には理論など何も知らずとも何でもできてしまう天才がいますが、この話は私のように天才ではない自覚があれば、という前提でございます。)
ギターの例を出しましたが、趣味をより楽しむために調べる、ということは結局のところ勉強しているわけです。
勉強嫌いの方は多くいらっしゃると思いますが、「面白い事」は好きなはずです。勉強は仕事を面白くするための必要条件と思って、これからイッパツやってみましょう!
↓ちなみにとてつもなくわかりやすく書かれている音楽理論の本です↓。
この本はギターを持っていることが前提ですが、私のような音楽経験のない素人にとっては、まさに目から鱗の内容でした。特に前半。しかも非常に軽いトーンで書かれていて、読みやすさ抜群です。後半はやや難しいですが、音楽をやっていく上では全て必要なことですし頑張って全部読めば必ず役に立つでしょう。本格的な音楽理論の第一歩として絶対的におすすめできる本です。
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