英語は技術ではなく自信と気迫! 英語モチベーション1

日本人は非常に謙虚で礼儀正しいと思われています。私自身、自分が謙虚とか礼儀正しいとは全く思っていないのですが、イギリス人にそう言われて驚いたことがあります。

ロンドンの語学学校に通っていた時(といっても1週間だけですが)、5人くらいの教室で、先生がプロジェクターを使おうとしていました。ちょうど私の近くに投影されそうだったため、自分が写らないように、席を立ってその場所からかなり離れました。するとなぜか先生が私の行動を絶賛しました。「見ろ、日本人は謙虚だ!言われなくても自分からスペースを空けた!」的な感じだったと思います笑。そのクラスはスペイン人、ブラジル人もいておしゃべりが半端なかったため、先生は日本人の気の利いた(?)行動が新鮮だったのかもしれません。あと、立ち方も礼儀正しいと言われました笑。日本人は先生の前で立つときは割としっかり立ちますが、外国人は何かに寄りかかったり腕を組んだりと割とフランクですね。

その謙虚さ、礼儀正しさですが、時にはマイナスに作用します。

以前の記事で英語がそれほど得意ではない日本人のスピーチ例を記載しましたが、ほとんどの方が「私はシャイであまり話せない」「つたない英語でごめんなさい」といったことを言います。

これを言ってしまう心理はよくわかります。例えば中学高校でスピーキングの授業があったとして、ちょっと発音を「英語風に(?)」したり、スピードを早めたりすると、なんか変な空気になりませんでしたか?

なんだあいつ。下手なくせに妙にやる気出しやがって」的な笑

そもそも大半の日本人にとって、英語を話すことは「恥ずかしい」という思いがあります。

Rの発音とか特にそうですよね。へたに巻き舌にしようもんなら大変です。そもそも先生の発音からして相当あやしいというのに。

前提として、自分も下手だと思っているし、他人も下手だと思いたいのでしょう。

また基本的に学校では「授業中の間違い」は「恥ずかしいこと」です。文法ミスをしようものなら先生から厳しい指摘が入り、あまりにひどい間違いだと仲間内でネタにされてしまいます。

これらの経験から、下手な英語は極力話すべきではないし、話すときはしっかり「下手でごめんなさい」と断るのが「礼儀」ととらえているかもしれませんね。このあたりは最近改善されているのかもしれませんが、日本の語学教育の大きな問題だと思っています。なぜなら、間違えることを悪ととらえ、話すチャレンジをしなくなってしまうためです。

そして、その心理を海外でも発揮してしまうのはまったくおすすめしません。

「自分はシャイ」だの「下手な英語でごめんなさい」だの、本当にどうでもいいことだからです。もごもごと変な言い訳しているなあ、で、特に印象に残ることなく終わってしまいます。

インド人と英語で話したことはありますか?彼らの大半は決して英語は流ちょうではありませんし発音も独特ですが、恐ろしいほど自信満々に話します。自分たちがなまっているなど、1ミリも思っていません。

かつてバンコクを一人旅したとき、アユタヤという観光地への英語ガイド付きバスツアーに申し込んだことがあります。

その中年女性ガイドさんの英語はお世辞にも上手とは言えないものでした笑。

最初の30分は、参加者みなポカーンとしていました。

しかし、そのガイドさんは最初から自信満々でした。まるで自分の英語がわからないやつは英語力がない、とでもいわんばかりに。

さらに、このガイドさんは英語の途中でタイ語を入れてくるという荒業を行っていました。

(英語) ナカ~ (英語)

英語の理解だけでも四苦八苦なのに、何度もナカ~が入るので、バスの中は「ナカってなんだ?」みたいな空気が渦巻いていました笑

ナカ、は後から調べてみるとタイ語で「ですよね」みたいなイメージで、女性が使う表現とのことです。

日本人のガイドがやるとしたらこんなイメージでしょうか。

Now take a look at the tall building on your left, それでね♡、 that’s called Tokyo Sky Tree.

普通の日本人はまずやりませんよね。

私も最初のほうは、何言ってるかさっぱりわからんし、ちょっとその発音どうなの?とか思っていました。

しかし、彼女は6時間ひたすらしゃべり続けていて、その姿勢には真摯なものがありました。また不思議なことに、慣れてくると言いたいことが伝わってくるのです。

ツアーが終わったとき、バスの中はガイドさんへのねぎらいの拍手が起こりました。

語学は技術の巧拙よりも「何としても伝える」という気迫がやはり大事なのです。

そして日本人はもっと堂々としていいと思います。皆英語が下手なのはわかっています。

そこに言い訳など不要ですし、文法や発音もそれほど気にしなくていいと思います。

もちろん「堂々と無言」なのは困ります

英訳アウトプットの練習やオンライン英会話をはじめ、これまでの記事に挙げた方法でそれなりに英語力をつけたら、まずは文法や発音など気にせず、ひたすら言いたいことを喋り続けるマインドが必要です。

喋り続けるといっても同じ文章を繰り返すのは残念なので、やはりパラフレーズが大事ですね。英訳アウトプットでパラフレーズにこだわるのが重要なのは、このためです!

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