基本テキスト精読1からのつづきです!
テキストを読む際のキーワードは、「アウトライン(全体像)把握)」「精読」「速読」とそれを実現する「アンダーライン」です。
「アウトライン(全体像)把握」
まずは目次をしっかり見ます。
勉強を始めたばかりのころはまったく意味が分からなくても、「どんな項目があるのか」把握することが大事です。今、全体のどこを学習しているのか、学習の初めに30秒くらい時間を取って目次を確認することが大切です。これを毎回続けることでいずれほぼ目次を暗記することができ、内容は忘れてしまったとしても「このテキストにこんなことが載っていたな」と思い出すことができます。
目次を毎回確認してしっかりと覚えることは、資格試験の応用期でテスト→テキストにフィードバックするときに非常に有益となりますし、プロとして物事に取り組むときに基本に立ち返る必要性が生じたときにも有効です。
「精読」「速読」「アンダーライン」
基本テキストは非常に重要です。資格試験の場合はここに記載されている内容を本番で落とすと、それが致命傷となりえます。よって、「ほぼ完全に」理解する必要があります。
そのためにはまず全体像を把握したうえで、「精読」つまり隅から隅まで読む必要があります。
しかし隅から隅まで読んでいると、時間のない社会人受験生はとてつもなく膨大な時間がかかる、と心配ではないでしょうか。
結論からいうと、「残念ながら時間がかかる。ただし1週目は」になります。
基本テキストは「ほぼ完全に」理解する必要がありますので、問題集も含めて何度も回転(資格試験であれば8回転以上が目安)する必要があります。
そのためには重要なところにアンダーラインを引きながら、すべての教材を読み問題集を解く必要があります。
この「線を引きながら」という行為が大事です。
アンダーラインは消せるフリクションで色を青で引くのをおすすめします。赤はあまりにも線が多い場合、ちょっとどぎつくなってしまうのと、のちに触れますが試験直前期に引くために取っておきたい、とうのもあります。黒はテキストの文字色と同化してしまい、ちょっと目立たなくなります。
まあこの辺は感覚的なものなのでなんでもいいのですが、いずれにせよ線を引くという行為が大事です。
予備校であれば、講師が重要なところをしっかり伝えてくれるので、そこを線引きしましょう。
それ以外で、自分が重要と思ったところも線を引いてください。
線を引くときは、次の点に留意してください。
1.重要と思ったところ、もしくは講師に重要と言われたところに引く
2.後で線を引いた箇所のみぱっと読み返しても、わかるように引く
1に関し、最初は重要かどうかもわからない箇所が多いと思います。しかし迷わず線を引いてください。2週目以降、だんだんと重要性がわかり、線を引くまでもなかったと思った場合は消せばいいのです。そのためにフリクション使用を推奨しています。
2に関して、私が監査法人勤務時代に取り組んでいたIPO(株式新規公開)業務の基本テキストを具体例として説明します。

線を引くとき、次のことを意識します。
自分が明日「線を引いた箇所のみ」ぱっと読んで、なんとなく理解できるように引く
この例でいえば冒頭1行目、「まず取引所から~」に線を引いていますが、「まず」に線を引く必要はあるでしょうか。
ここでは上場審査のプロセスを重視していますので、「最初のステップ」ということを意識づけるために、あえて「まず」も含めて線を引いています。
つまり、あたかも重要箇所を抜粋していくかのように、考えながら線を引くのです。
イメージとしては線を引いた箇所を別のノートに要約として書き写しているような感覚で取り組むといいと思います。その感覚を常に持つことで、考えながら線を引くことができますし、それがそのまま精読につながります。
最初は、この例のようにアンダーラインだらけになってしまうと思います。しかし、それで全く問題ありません。2週目に「どうも線が多いな」と思ったら消せばよいのです。
このように、最初はアンダーラインを引きながら精読します。そして5ページ読んで本日の勉強が終了したとします。
翌日、前日同様に「目次」を確認した後、復習として5ページ前から読み始めます。ただし、「線を引いた箇所のみ速読」です。速読とはアンダーラインがあるところを「さっと目を通すだけ」です。
つまり、2回目以降は、前回の復習としてアンダーラインの箇所を速読+今回の勉強として新たに「精読」をするということになります。
次の記事 速読は精読のためにある!
[…] 基本テキスト4原則「精読」「速読」「アウトライン」「アンダーライン」… […]
[…] 基本テキスト4原則からの続きとなります! […]
[…] 前の記事で挙げたIPOのテキストは全部で400ページあります。 […]
[…] あとは、このスケジュールに沿って、基礎テキストの精読原則にのっとりながら、粛々と学習を進めていくのみです。 […]
[…] さらに別の記事で触れていますが、「精読と速読」もしっかり意識して行うべきです。復習はさっと読む、今日の勉強は精読する、というスタイルを続けていくことで、限られた時間でも大量のページを読むことができます。 […]