さてここから日本人にとって非常に重要な「英訳アウトプット練習」に入ります。この練習は主にスピーキング能力を鍛えるため、という位置づけとなります。
「英訳アウトプット練習」がそもそも何なのか、という話ですが、ひとことでいうと
日本語を英語にすること
となります。
ん?ただの英訳?
はい、その通りです笑。
しかし、この練習、学校教育でほとんどやっていないのではないでしょうか。少なくとも私はそうでした。
そうするとたまに次のような返答が返ってきます。
いや、某国立大学試験では英作文が非常に重要だったため、英作文の練習に大いに取り組んだ
たしかに英作文を受験で練習している場合もあるでしょう。
ではちょっと最近の東京大学の英訳問題を見てみましょう。
【東大2019年問題2-A 自由英作文】
新たに祝日を設けるとしたら,あなたはどのような祝日を提案したいか。 その祝日の意義は何か。また,なぜそのような祝日が望ましいと考えるのか。60~80 語の英語で説明しなさい。なお,この場合の祝日は,国民のための祝日でもよいし,国内外の特定の地域,もしくは全世界で祝うようなものでもかまわない。
面白いですね!これを英語で解答する高校生、本当にすごいです笑
制限時間は15分が目安とのことですので、それなりに考える時間はありそうです。
さて、この能力は社会に出るとスモールトークや飲み会などで威力を発揮しそうですが、ビジネス英語習得の観点からはまた少し違った訓練が必要になってきます。それは端的に言うと。
英訳を、圧倒的スピードで行うこと
つまり、日本語を見ただけで即英語が出てくること
が重要です。
もちろん東大の英作文問題のようなややトリッキーともいえる英訳は必要ありませんが、ふつうにビジネスシーンにおいて日本語で話しているようなことは即、英語にできるようになる、というのが最終目標です。
このブログの前提として、「海外経験のない方」「あまり時間がとれない方」を想定しています。その場合、基本的に英語で考えることはできないはずです。
たまにネットで「英語で考えるようになるのがベスト」といった記事を見かけるのですが、私は「それは基本無理です」と言いたい。
かなり長時間英語に没頭できる環境があれば、もしかしたらできるかもしれません。私もフィリピンに1週間語学留学に行ったときは、その英語思考モードになりかけたことがあります(最終日に皆で街に繰り出し一瞬で日本語モードに戻りましたが…)
脳が英語モードになれない中で英語をよどみなく話すにはどうしたらいいか。
それはやはり、日本語を圧倒的スピードで英語に翻訳することです。
先の大学入試の英訳は15分、とありましたが、制限時間は15分ではなく1秒です。というか日本語を思いつくと同時に英訳が出てくる、というのが最終的な理想形です。
だまされたと思って、次の記事以降に記載する英訳アウトプット練習をしてみてください。
これは1人でできるのもメリットの一つです。
私は英訳アウトプット練習を大体6か月継続したところで、なんとなく海外出張でも言いたいことが言えるな、という感覚を持てました。
私がこの「英訳アウトプット」という考えに至ったのは、「リスニング→英文確認→和訳」という大学受験勉強からくるスタイルに限界を感じたからでした。何度もリスニングして聞き取れなかったものが聞き取れるようになることは非常にうれしいのですが、どんなに難しい教材を繰り返しリスニングしたとしても、会話レベルは全く上がりませんでした。何度も教材を繰り返せば、使われている表現を応用できるようになり、自然と会話レベル(+Eメール等英作文レベル)も上がるだろう、と思っていたのですが、「多少は上がったかな」というレベルで止まったままだったのです。
よって、英語学習の黄金比率でも記載しましたが、英語学習においては「リスニング」と「英訳アウトプット」を明確に区別し、後者を英会話および英作文のレベルアップのためと位置付けて、リスニングとは別の教材を使って取り組むことが必要、という考えに至ったのです。
[…] 次の記事 英訳アウトプット練習 […]
[…] 英訳アウトプット練習1からの続きです! […]
[…] 会議等で言いたいことがすぐに出てこず、沈黙を連発してしまうのはかなりきまずいです笑(日本ではある程度許容されますが、海外ではこの種の沈黙はネガティブにとらえられがちです)。受験勉強時代からひきずってきた「英文を読む」→「和訳する」の勉強方法に限界を感じた瞬間でした。勉強を継続すれば、言いたいことが自然と出てくるだろうと思っていましたがそのようにはならない、ということを悟ったのです。この経験をもとに「英訳アウトプット練習」の記事を書いています。 […]
[…] 15分:英訳アウトプット練習 […]
[…] ・英訳アウトプット練習 15分 […]
[…] 極端にいえば、海外子会社監査を滞りなく実施するために、これまでブログで記載した「リスニング」「英訳アウトプット練習」「文法」そして「オンライン英会話」の4本柱を考案した、といってもいいでしょう。 […]
[…] また、英語学習といっても、基本的には独学が可能です。リスニング、英訳アウトプット練習、文法は独学を想定しています。これらの英語学習黄金比率を守り、しっかり回していけば、スピーキング以外の基礎はしっかりとついているはずです。 […]
[…] 「実践ビジネス英語」は電車の中だけでやっていますので、1か月分を3回英訳アウトプット練習するのに、大体2か月かかります。 […]
[…] そのために「英訳アウトプット練習」「オンライン英会話」による会話練習をしていますが、現状これで手いっぱいで、他に時間が取れていません。しかしいずれ発音トレーニングをしたいとは思っています。 […]
[…] これまでこのブログでは「リスニング」「英訳アウトプット練習」「文法」に触れてきました。さらにある程度インプットができた後「オンライン英会話」を実践することで、会話力を向上を目指しています。 […]
[…] 内訳はオンライン英会話50時間(100回)、残り40時間はNHK実践ビジネス英語の「英訳アウトプット練習」と、ネイティブ同士による会話集の「リスニング練習」のみ。私は自分の勉強時間を記録していますので、かなり正確な数字です。 […]