精読は、速読のためにある! -社会人の勉強法8 基本テキスト精読3-

基本テキスト4原則からの続きとなります!

基本テキストを読み進めるにあたり、今日の範囲に入る前に、前回の内容を速読で復習する必要があります。

どこまで復習すべきか、というのは科目によりますが、私は大体5ページ前くらいから読むようにしています。あまり多すぎると復習だけで勉強時間が終わってしまうため、割り切る必要があります。

あえて時間の目安を挙げるとすると、今日のスタート前5ページの線を引いた箇所のみを1~2分以内で読むイメージでしょうか。

目を通すだけといっても、前回精読して線を引いていますので、完璧に頭に入らなかったとしても、なんとなくこんなことがあったな、と思い出すものです。

このように学習の冒頭にアンダーラインの箇所を速読することにより、前回の学習内容を思い出すことが大事です。これによりスイッチが入り、今、どんなことをやっているのか、ということに意識を向けることができます。

残り13分は前日同様、精読しながらまたアンダーラインを引いていきます。そしてまた5ページ進んだとしましょう。

今日もまた5ページしか進まなかった、とがっかりする必要はありません。この日、「前日分の復習速読5ページ」+「当日分精読5ページ」で合計10ページ読んだことになります

最初の復習5ページは速読なので、ほとんど読んだような気がしない、と思われるかもしれません。しかし、少なくともどんなジャンルを速読したか、くらいは思い出せます。

明日試験ということであればまずいですが、これを試験までに何回転も繰り返すわけですから、2回転目以降、速読しただけでも内容がクリアになっていきます

そして、2回転目以降は線を引く必要がないので、読むスピードがアップするのです。もちろん本当に重要だったか、線を引くべきだったかどうかの確認をして、場合によっては線を消したり付け足したりはしないといけませんが。

最近読んでいる書籍に関し、私はこの「速読+精読」の方法で2回繰り返しました。そのデータを取っていますので下記に記載します。

合計410ページ 

全部読み終わるのにかかった時間:

1回目 15分×62回(15.5時間) 1回(15分)あたり6.7ページ

2回目 15分×40回(10時間) 1回(15分)あたり10ページ

2回目は1回目に比べて、読むスピードが1回あたり6.7ページから10ページに50%近くアップしています。科目によりますが、理論科目の場合、だいたいこれくらいアップすることが多いです(計算科目は計算問題を解くため、それほど上がらないことが多い)。

アップする理由は2回目以降アンダーラインを引く必要が無いこと、また全体像をつかむように読んでいるため頭に入りやすくなっていること、が挙げられます。

基本テキストをマスターするためには、この「全体像把握+基本テキスト精読+速読」を可能な限り繰り返していくことが大事です。

精読は、速読するために行う、といっても過言ではありません。精読時に線を引きながら意識すべきは、「翌日の自分が、今線引いているところだけをさっと読んで、理解できるか」、です。つまり、後の速読のために精読をしているのです。

1回目は時間がかかるのですが、基本をマスターするためには何度も読まなければいけない以上、2回目以降いかに早く読むか、に重点を置き、最初に時間がかかるのは仕方がないと割り切るべきです。

おまけ:テキスト分割法

ところでテキストは最初から順番に読んでいくべきでしょうか?

私は最初から読んでいくと、かならず途中で挫折します笑

なぜなら、途中で難しいところがあったりするとそこに引っかかり、進捗が悪くなってモチベーションダウンするという黄金パターンに陥ってしまうからです。

しかも、最初から読んでいくと、なぜか半分くらいで飽きてしまいます。

これを回避する工夫はないでしょうか。

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