英訳アウトプット練習の実践! 初級編 -社会人のビジネス英語勉強法11 英訳アウトプット練習3-

英訳アウトプット練習は「超簡単な教材」から! からの続きです!

ここでは「海外旅行ひとこと英会話」を例に、「英訳アウトプット」の実践をしていきましょう。この本は500円ですが、なかなか侮れず、英語初学者にとっての「英訳アウトプット練習」の教材としてはうってつけです。

一番上から行きましょう。

まずは日本語の部分を見ます。「ロスで(車を)乗り捨てたいのですが」とあります。

これを見て1秒以内に下にある回答「I’d like to drop off the car in Los Angeles.」といえるのが理想です。しかしおそらく「乗り捨てる」に引っかかり、言えない方も多いのではないでしょうか。

で、ちょっと考えて(最初は5秒程度)、言えなかった場合は、即、答えを見てください。

そして、自分が何に引っかかったのかを確認してください。

私は)ロスで車を乗り捨てたい

という日本語から、「I want(I’d like) to~」という構文はわかったかもしれません。

「ロスで」という日本語は「in L.A.」でよさそうだ、というのもわかったかもしれません。

おそらくひっかかったのは「乗り捨てる」の「drop off」でしょう。

このように自分がどこに引っかかり、回答できなかったのか、考えることが大事です。

そして、引っかかった箇所のみ、英語と日本語の両方に線を引いてください。つまり「drop off」と「乗り捨て」に線を引きます。

結局のところ、この文章は「構文」はわかっていたものの、「乗り捨てる」という単語がわからなかっただけです。あとはこのdrop offを頭に叩き込めば、次からは1秒で翻訳することができます。

このように、答えは、5秒程度考えたら即見てください。受験勉強のように時間をかけて考える必要はありません。英訳は単語や表現を知らなければほとんど解答不能ですので、考える意味があまりありません。またどうしても思いつかなければ、パラフレーズで違う表現にすべきですが、それはもう少し勉強が進んでからの話となります。

別の言い方をすれば、「5秒」でも考えることが大事です。ちょっとでも考えることによって、あれ、なんだったかな、、、と悩んだ記憶が生まれます。

その下に行きます。「すべて私のカードにつけてください」。

よく使いそうな表現ですが、英語にするのはかなり困難と思います。「~してください」という文章から、命令文もしくは依頼文というのはわかりますが「カードにつける」という表現が出てこないと思います。

同様に、5秒考えて出てこなければ即、回答を見てください。

Put everything on my card

わからなかったのはPut ~ onでしたね。これも英語の「Put on」と日本語の「つけて」の箇所に線を引いてください。

このように、線を引くときは全文に引くのではなく、細分化して自分がわからなかった箇所のみに線を引くことをおすすめします。

全文を確認した後は、もちろん付属の音声で発音を確認してください。

さて、仮に学習がここで終わったとしましょう。

次に学習を開始するときは、復習として、最初の「ロスで車を乗り捨てたいのですが」から始めます。その際、日本語の「線を引いたところだけ」見てください。

前回「乗り捨て」に線を引いています。これをみて、1秒以内に英訳してください。

つまり「乗り捨て」をパッと見て、「drop off」が即出てくればOKです。

次に、また復習として、その下の文章に行きます。日本語の「つけて」に線を引いていますので、それを見て、1秒以内に「Put on」と出てくればOKです。

1秒以内に出てこなくても、全く気にする必要はありません。

なぜなら、大事なことは「1秒以内に出てくるまで何度も繰り返すのみ」だからです!

復習は基本これだけでOKです。音声は確認したほうがいいでしょう。あとは前回と同様に先に進んでいくのみです。

例にあげたこの2つの文章は、それぞれ「drop off」「Put on」という表現さえ知っていれば、構文は簡単なのですべての文章を繰り返す必要はありません。

この「日本語」→「英語」の1秒復習は、どこまで前のページに遡ってやる必要があるのか、という話が出てきます。

あまりやりすぎると、復習だけで終わってしまいますので、ある程度区切る必要があります。モノによりますが私は大体5ページ前からやることが多いです。

さてこの方法で、復習を織り交ぜながら、この本の全てのページを終えたとしましょう。

で、最初のページに戻ってみてください。

さて、日本語で線を引いた箇所をパッと見て、1秒で英語が出てくるでしょうか。

人によると思います。出てきたら相当すごい。出てこなくても落ち込まない。

大事なのは出て来ようがなんだろうが、この本を3回同じ方法で繰り返すことです。

3回繰り返して、ようやく記憶に定着します。

さらにいうと、3回繰り返すことで、ようやく日本語→英語に即変換できる下地が生まれています。

英会話をしているとわかりますが、どんなにマスターしたと思っていた表現も、出てこなくて「悔しい~~」となることが結構あります笑。

それは結局、教材の繰り返しが足りないからに他なりません。前の記事でも記載した通り、語学学習において大事なのは、教材を次から次に購入して手を広げるのではなく、1冊を「完璧」と言えるまで繰り返すことです。

本章の「英訳アウトプット練習」において「完璧」と言えるのは、テキストの基本的にはどのページにある日本語を見ても、英語が1秒以内にすぐ出てくる状態を言います。

大事な点の繰り返しですが、この「英訳アウトプット練習」で大事なのは、「自分にとって簡単な教材」を選ぶことです。簡単な教材とは、「1度リスニングして、ほとんど理解できる」レベルと思って差し支えないでしょう。そのレベルの教材で英訳アウトプット練習をすることが、心理的ハードルも下がり、効果的です。いきなり難しい教材を使用すると、進捗が悪くなり、あっという間にモチベーションが無くなってしまうでしょう。

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