「基礎答練」をどう受けるか。おすすめは「通常講座と同一化」-社会人の資格試験勉強3「基礎期」2-

講座消化が最優先!からの続きです!

だいたいの予備校では、基礎講座の途中で、「基礎答練」があると思います。

これまでの復習として、一定の範囲から出題される1~2時間のテストのことです。

実は、私は答練をほとんどまともに受けたことがありません。

「まともに受けたことが無い」とはどういうことかというと、時間を計って、テストのように受けたことが無いという意味です。

その代わり、問題を見て、ちょっと考えて、わからなければ即解答を見る、ということを何度も繰り返しました。

まともに受けなかった理由は、基礎講座を消化することを優先した結果、復習が不十分な状態だったため、テストとして受けても点数が悪くなってしまうからです。

点数が悪いと、精神衛生上よくありません。

そもそも、答練はあくまでも単なる確認テストであって、本番とは全く異なるものです。

そこで、無理やり受けて結果にがっかりするよりも、答練を通常講座の一部と割り切り、「少し考えて、つまれば即解答を見ながら、一応全部答案用紙を埋めるもの」と位置付けました。

答練といってもテストとらえず、淡々と作業をこなすもの、ととらえるのです。

この「答練写経」によるメリットは、まず「テストを受けなくていいので精神的に楽」ということです。

特に公認会計士講座では、基礎講座でも答練が大量にあります。受けるべき答練がどんどんたまっていき、精神的にとんでもない重荷となります。

また1回あたり2時間のテストなので、解説と復習も入れると4~5時間は優にかかってしまいます。

そこで答練を「ちょっと考えて、すぐ答えを見ながら答案用紙を埋めていくもの」と位置付けることにより、精神的にも時間的にも非常に楽になりました。時間は、最初から復習をしているようなものなので、3時間もかかりません。

このように位置付ければ、答練に手を付けない、ということは起こりません。なぜなら、答練も他の講座と同様に粛々とこなすだけだからです。

その代わり、何度も繰り返す必要があります。答練も基本テキストと同じで、「ちょっと考えながら解答欄を埋める」作業を可能な限り何度も繰り返すことが大事です。

この「答練を受けずに最初から解答を見る」方法には賛否両論あると思います。

もちろん、時間がある方は普通に時間を計って解いたほうがいいでしょう。ただ、社会人が優先すべきは、まず無理やりでも試験範囲を終わらせ、一刻も早く「応用期」に入ることです。であれば、基礎答練は回転させることに重点を置き、一応理解しながら、まずは基礎期を終わらせることが大事です。

私の感覚では、基礎答練の点数が良かろうが悪かろうが、大して合否には関係ありません。ここで悪い点数を取ったとしても、応用期や直前期で挽回できます。であれば基礎答練はどのようなやり方ででも終わらせることが大事です。

一方で、基礎答練は、これまで学習してきた範囲の一応の「区切り」でもあります。そこで出題された内容は、少なくとも「少し」は考えてみる必要があります。

解説を見て、その後は必ず基本テキストに戻り、基本テキストに、「この記述がどの答練でどのように出題されたか」をメモるようにしましょう。これにより別の時間にテキストを回転させるとき、答練で出題され、多少なりとも「解いた」という記憶がしっかり呼び起こされます。

このテキストを読むとき記憶が呼び起こされることが、答練の意義といってもいいでしょう。間違っても点数にこだわる必要は全くありません。

そうすると試験問題を解く練習ができないと思うかもしれませんが、実際に答案を作成する練習は、応用期もしくは直前期に行えば十分です。

基礎期の答練に出題される問題は本番とは形式等がかなり異なっていることが多く、また知識もそれほどない状態(インプットが足りない状態)で受けていますので、あまり結果(アウトプット)にこだわる必要はありません。

ちなみに公認会計士試験の場合、簿記や原価計算であれば、計算問題ですので、答えを見ながらでも手を動かして計算し解答を埋めていく必要があります。しかし監査論や会社法のような理論科目ではどうでしょうか。

私は、理論科目の答練は、解答を書き写すことすらしませんでした。その時間がもったいなさすぎると感じていました。

どうしていたかというと、理論科目の基礎答練は、問題を見てちょっと考えて、即答えを見る、ということをしていました。ですので、2時間の答練も30分くらいで終わらせていました。

その代わり解答は「精読」+「速読」します。参考記事:精読方法

理論科目の答練は解答を答案用紙に書くことすらしませんでしたが、それでも、本番の試験結果としては、会社法は科目合格し、監査論も上位クラスでした。この方法でなんの問題もなかったと思っています。

そもそも文章を書くことは、社会人は日常的に行っているので得意なはずです。理論科目の「記述」で、社会人のアドバンテージが出せると思います。

不安があれば、応用期や直前期に書く練習すれば足りるでしょう。

この項をまとめると、基礎答練は講座と同一化し、単に消化するものと位置付け、ちょっと考えて解答を見ながらどんどん書き写していくべきもの、ととらえます。

次の記事 応用期は答練と基礎期の復習!

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