全試験範囲の細分化で「全体感」把握!-社会人の資格試験勉強5「応用期」2-

応用期は答練と基礎期の復習!からの続きです

応用期は基礎講座終了後から、試験前1~2か月前までの期間を指します。応用期にやるべきはだいたい次のようなイメージです。

朝:①応用答練、もしくは応用講座

夜:②基礎期の復習

別に朝、夜にかならず分けてやる必要はなく、あくまでもイメージですが、やるべきことは①予備校の「応用答練」と呼ばれる本番と難易度が同レベルの答練をこなしていくのがメインとなります。

そして、②基本テキスト・問題集・基礎答練を復習する、ということも非常に大事です。

「基礎期」のところで触れたとおり、社会人はまずは基礎期を一気に終わらせる必要があります。基礎期の講座数が非常に多い試験の場合、全ての講座を終わらせるのが最初の難関でしょう。50%以上の人が基礎講座を終えることなく脱落してくそうです。

で、無事に基礎講座を終えて応用期に入ったとしても、社会人の場合、他の専念受験生よりも理解度は著しく落ちると思います。

それは当然で、復習をたっぷり行う余裕がないからです。さらに基礎答練も理解不足の状態でここまで来ているでしょう。

そこで大事になるのが、「基本テキスト・問題集・基礎答練」、つまり②基礎期の復習になるのです。今回はこの基礎期の復習方法について焦点を当てます。

これは応用期のみならず、直前期も必要となってきます。

この応用期、ともすれば気が逸り、なんとか合格レベルに持っていきたいと焦るあまり、予備校の応用的な講座や応用答練ばかりに目が向きがちだと思います。

しかし、資格試験において一番大事なのは、基本的な問題をしっかり拾うことです。応用的な問題で差がつくことはほとんどありません。

基本テキストを本格的に理解するのはむしろこの応用期からが本番といってもいいでしょう。「応用答練」との同時並行でかなり大変になってくる時期ですが、ここから「合格レベル」までもっていくのが資格試験の醍醐味なので、ぜひ楽しみながらチャレンジしてほしいと思います!

まずは試験範囲を、可能な限り細分化することが必要です。

以下公認会計士試験を例に取ります。

全試験科目は

・財務会計論

・管理会計論

・監査論

・企業法

・租税法

・経営学 (選択科目)

の6科目です。

財務会計論はさらにジャンルで「簿記」「財務諸表論」に分割できます。同じように他の科目も大きく分けることができる場合は分割してみます。さらに種類(計算科目か理論科目か)、そして一番ボリュームが大きい「簿記」を10としたときのボリュームを考えてみます。

上記ボリュームはあくまでも私の感覚であり、得意不得意もあり人によって異なるはずです。ボリュームは講座数をもとに考えてもいいですし、自分の感覚でも構わないでしょう。

こうしてみると、「簿記(10)」が圧倒的にボリュームが大きいですね。その次に原価計算(6)、会社法(6)あたりも大きいですね。

一方で少ないのは所得税消費税、金商法、経営理論あたりでしょうか。

さて、ボリュームの大きい簿記、原価計算、会社法をさらに分割してみましょう。

簿記(ボリューム10)は私の場合、次のように4分割します。さらに分割した科目のボリュームも考えてみます。

・通常簿記 3

・企業結合・事業分離 1.5

・連結 4

・キャッシュ・フロー 1.5

これは予備校的な区切りというよりは、個人的に苦手な「企業結合・事業分離」「連結」「キャッシュ・フロー」というジャンルをピックアップし、それ以外を「通常簿記」としているイメージです。

ボリュームも個人的な感覚で問題ありません。私は連結のボリュームが大きいと感じていました。

同様に原価計算(ボリューム6)も分割してみます。

・個別原価計算(費目別含む)1

・総合原価計算 2

・標準原価計算 2

・その他原価計算(直接、CVP等)1

これは原価計算を目次のとおり、大項目に従って区切っているだけですね。

会社法(6)は区切るのが難しいので、機械的に次の通りに分割します。

・会社法 上 3

・会社法 下 3

ついでに法人税法(5)、監査論(5)も機械的に上下に分割してみましょう

法人税法 上 2.5

法人税法 下 2.5

監査論  上 2.5

監査論  下 2.5

さて、これでかなり細かく細分化することができました。まとめてみましょう。

膨大な試験範囲をこのように細分化することで、ボリューム感を把握、復習の全体プランニングを練ることができます。

次回はこれをさらに深堀していきます。

次の記事 週間復習スケジュールの作成

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