独立3か月後に思うこと-「社内手続きからの解放感」「毎日の納得感」-私の独立論①

2020年10月現在、私は独立して3か月目です。

これまで新卒でサラリーマン生活をつづけ、勤務した会社は3社15年(規模は見事に小・中・大)。キャリアの途中で公認会計士に合格したこともあり、サラリーマン時代の前半は何でもありの総合職、後半は会計税務を中心とした専門職、といったキャリアを過ごしました。

勤務する中で、途中不本意なことも少々ありましたが、総合的に見て、本当に恵まれたキャリアだったと思います。まずは勤務した3社に、さまざまな機会を与えてくれたことに感謝をしなければなりません(私の会社名にはこの3社のイニシャルを入れて、3社のいいところを取り入れようとしています笑)。

さて、私は今独立したばかりですので独立について語ることは早すぎるでしょう。一緒に働いている仲間はいるものの、従業員を雇っているわけでもないし、まだ大した結果を出していません。生活するのに困らない、といった現状です。

しかし独立したての今だからこそ、サラリーマン時代との比較が鮮明にできるかと思い、最近の心境を書いてみることにします。

大組織の効率の悪さは反面教師

私はキャリアの最後は、系列を入れると全世界に20万人以上が勤務する巨大企業に勤務しました。ここで私はプロになることができましたが、一方で効率の悪さは唖然とするほどでした。

例えば、クライアントと契約を締結する社内手続きの方法が非常に複雑で、いろいろな部署にたらいまわしにされる。そしてそのやり方は社内イントラ等どこにも書いていない。所管部署がどこかすら、はっきりしない。

こういった「社内手続き」は「誰がやっても同じ結果になるべき」ですし、極力手間をかけることがないよう、管理部門にマニュアル化等標準化してほしいのですが、どこをどう見ても何も書いておらず、誰も教えてくれず、手探りでいろいろ試しては「うちじゃない」とか言われ、本当にストレスがたまりました笑。

今独立し、この社内手続きから解放され、日々自分にしかできないこと(=自分でそう思っているだけですw)を実現できているので、本当にストレスは軽減されました。

この効率の悪さはこの会社だけだったのかもしれませんが、これまで勤務した3社を振り返ると、どうも日本の組織は「誰がやっても同じになるべき業務」と「その人だけにしかできない、付加価値の高い業務」の区別がついておらず、特に前者に対して従業員に無駄な努力を強いる傾向が強いように思えます。

社内手続きに時間がかかって残業して人件費が高騰するなど、経営者からしてみたら一刻も早く改善すべきポイントと思うのですが、まったく改善の気配はありませんでした。

大企業は多かれ少なかれこういうことがあると思います。私はこれから自分の組織を作っていくにあたり、社内手続き等の「誰がやっても同じ結果になるべき業務」は極力外注、もしくはマニュアル化の徹底をしようと思っています。

独立すると120%「自分の責任」

私が最後に勤めた大会社では、①のとおり、膨大な社内手続きが標準化されていなかったのですが、その責任はどうみても現場の従業員にはありませんので、仮に社内手続きに時間がものすごくかかったとしても、特に上司から注意を受けることはありませんでした(それもどうかと思いますが)。こういった風潮は、残念ながら組織内にはダラダラと仕事をする雰囲気を作り出すことになってしまいます。そして従業員は知らず知らずのうちに、何か問題が起きても「自分のせいじゃない」と組織に責任をなすり付け、自分の仕事に対する責任感を無くしていきます。

しかし独立すると、膨大な事務手続を当然ながらひとりで行う必要があります。誰のせいにもできません。時間がかかるのはすべて自分の責任です。

また、私が最初に勤務した別の会社は、「これ絶対に売れないだろう」と思われる商品を、従業員に販売ノルマとして課していましたが、それも従業員が真剣に営業しない理由となります。「こんなの売れるわけないだろ」と誰もが思っている商品を誰も頑張って売ろうとは思わないですよね。

しかし独立すると、サービスは全て自分が考え出したものですので、売上が伸びないのも全て自分の責任です。これも誰のせいにもできません。

たまに営業経験者を雇って、販売責任を営業に押し付けている中小企業経営者がいますが、いやいや、売れないのはあなたが考えた商材のせいですよ、と思います笑。

いずれにしても、「売上・利益が伸びる」こと、又は「売上・利益が伸びない」ことに関しては100%、いや120%自分の責任です。ですので、毎日の納得感が非常に高いです。

「物事がうまくいかないことが多いけど、全てを自分の責任にできない」と毎日組織で悶々としている人は、もしかすると独立することに答えがあるかもしれません。

ちなみに私は独立後、幸いにしてすぐ案件に恵まれました。これも大きかったです。

後に触れようと思いますが、ロケットスタートを切るためにも、独立前1年くらいから、独立後のシミュレーションをするのが重要だと思っています。

次の記事 ここで働くモチベーションはありますか?

1 COMMENT

現在コメントは受け付けておりません。