全試験範囲の細分化で「全体感」把握!からのつづきです。
前回、資格試験の膨大な試験範囲を「自分なりに」細分化してみることが大事、という話をしました。
公認会計士試験であれば、私は次のように細分化することが自分に合っていると感じました。

この試験範囲の細分化は次のことを目的としています。
・全体感の把握-このように分量や自分の苦手項目を意識して細分化することで、全体感を把握できます。
・復習方針の確立-膨大な試験範囲をどのように復習してくべきかの戦略を立てやすくなります。
この試験範囲の細分化は、この応用期だからこそできます。基礎期は基礎講座がすべて終わっていないため、自分の苦手な範囲を意識した細分化が難しいです。
さて、応用答練・応用講座とは別に、これから基礎期を総復習していくわけですが、この細分化した試験範囲を、上から順にやっていくべきでしょうか。
答えはもちろんNOです。
ここから、資格試験の特性を考慮した判断が必要になってきます。
公認会計士試験では、「計算力」が非常に重要です(最近は以前ほどではなくなっていますが、依然として短答試験では計算力が重要です)。
計算とは、電卓で実際に計算し、数値を解答するものです。理論科目であれば、キーワードさえ覚えていれば、あとは何とか作文するだけで答えになりますが、計算科目はしっかり計算手順を頭に叩き込む必要があります。
また計算科目と理論科目の違いとして、計算科目は机に座ってしっかり勉強する必要があるでしょう。私は一度電車の中で簿記の勉強をしてみましたが、もちろん無理でした笑。
理論科目の進め方は、基本的発想はキーワードの暗記なので、電車の中でも勉強できます。私は監査論と経営学理論編はほとんど通勤時間で勉強したといっても過言ではありません。
その意味では、まずは計算科目をしっかり机に座って勉強する必要があります。理論科目は極端な話、電車の中やお昼休みでもできるのです。
それでは先ほど細分化した試験範囲から、計算科目を抜き出してみましょう。

このピックアップした計算科目は、確実に抑える必要があります。
つまりテキストを精読・速読し、付属の問題集を全て解き、できれば基礎答練も何度も解きなおすことが必要です。
さて、これをどのように日々の学習の中で達成してくべきでしょうか。
1日45分、週6日で計算科目総復習するとしましょう。
そうすると次のようにスケジュールを組むことが考えられます。

・「月~水」と「木~土」は全く同じです。
・例えば簿記の火曜日は、「企業結合・事業分離」と「キャッシュ・フロー」を同じカテゴリに入れています。このように組み合わせることで、1回あたりの分量をなるべく平準化しています。
・このスケジュールは私が実際に組んでいたものに限りなく近いです(実際はファイナンスは後回しにして、まずは法人税法をみっちりやったといった違いがあります。)
このように1週間の中に、細分化された試験範囲を網羅するスケジュールを組むことで、次の効果が期待できます。
・週に少なくとも2回は、全試験範囲に触れることができる
・進捗管理に役立つ
またこれまで何度か記載していますが、「自分が集中できる時間(15分)」ごとに、機械的に科目を変えていくのがおすすめです。簿記の15分で詰まり進捗が悪くても、次の原価計算/管理会計の15分では非常に進捗が良く、トータルで見ると学習が非常に進んだ、ということがよくあります。
また、仮に1日30分しか勉強できず、原価計算/管理会計で学習が終わったとしても、翌日は「租税法/ファイナンス」から始めることが大事です。試験範囲はまんべんなく進めていく必要があります。
次回はこれらのスケジュールに従った応用期の復習方法を具体的に記載します。
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