試験直前は最高の修羅場であり至福の時! からの続きです!
資格試験の直前期(試験前2か月)は、1日ごとの計画を立て、モニタリングしていきます。
私の公認会計士試験直前期の計画は次のようなイメージです。各項目の詳細は前回の記事をご覧ください。

計画は常に書き換える
この直前計画ですが、進捗に応じて1日おきに更新していくべきでしょう。予想より達成が早かった項目、遅れが生じた項目、また実施できなかった項目が出れば、常にその情報を取り入れて最新の計画にアップデートしていきます。
少々面倒かもしれませんが、計画の更新は、試験までしっかり自分の勉強をコントロールし、試験までに確実に全範囲網羅するという意気込みで継続していきましょう。
さらにいうと、実はこの計画でも、万全を期すにはまだ足りません。
なぜなら、この計画では、「連結」答練を週に1回しかしないことになっていますが、「連結」答練は基本的には10回分以上はあるからです。
このペースで行くと、本番までせいぜい5回分くらいしかできません。
応用期に、ある程度仕上がっていればいいのですが、そうでなければ他を削るか、試験前に休みを取るかして、なんとかこなすしかありません。
前回も触れましたが、試験前は堂々と休みを取ってよいと思います。
今回は試験前に「会社を休むこと」について考えてみたいと思います。
試験前は実力が飛躍的に伸びる時期であり、2か月間、マックス状態で燃え尽きるまで勉強するべきです。
このブログでは「脱力勉強主義」を掲げていますが、メリハリをつけることに重点を置いており、直前期もゆったり勉強すればいい、という趣旨ではありません。
むしろ直前期は死ぬ気で勉強するべし(そのために基礎期と応用期をゆったりやる)という考え方に基づいています。働きながらの勉強は年に2か月くらいが最大限集中できる時間と考えています。
そこで試験前は可能な限り有休を取得し、その休みを集中的に苦手なところに充てるべきです。
わざわざ有給をとって勉強するわけですから、「有意義に使おう」という気持ちも高まるはずです。
私は毎年、8月の論文試験前は有給5日+夏休み5日を取得していました(特に理由は言いませんでした)。
さて、この話をするとたいてい次のような返答が帰ってきます。
「いや、5日も休めませんよ。夏休みと合わせて10日も休むなんてもってのほかです!」
そう言いたくなる気持ちはよ~くわかります。
しかし、本当にそうでしょうか?本当に休めない?
過去を振り替えると、よくわからない理由で2週間どころか、1か月くらい休んでしまった上司もいましたし、新婚旅行や家庭の事情で2週間くらい不在になる人もたくさんいました。
監査法人時代は、繁忙期はものすごく忙しいのですが、その繁忙期になぜか行方不明になる人がかなりの数いました(きっといろいろな事情があるのでしょう…)。しかし皆繁忙期で思考停止しているため、あ、あの人はいないのね、という感じでいる人全員がカバーして淡々と進んでいきました。
忙しいといっても、突き詰めて考えるとたいていの業界はそんなものなのです。
私はこれまで3社経験しましたが、「この人が2週間いなくて死ぬほど困った。なんでいないんだ!!」というシチュエーションになったことは1度もありません。
確かに医療関係や小売店、飲食店などは「1日も抜けられない」ことも考えられるでしょう。この状況下で毎日出社されている医療関係の方々には本当に頭が下がります。
しかしそれとは別の話で、有給取得が厳しい業界であったとしても、半年以上前に事情を話し、試験前の有給消化を何としても認めてもらうべき、だと思います。
なぜなら資格試験は結婚式や新婚旅行、家族の行事と同等に重要なことだからです。さすがにこれらの場合はどの業界も休みますよね。
仕事を大事にするのは尊いことですが、一方で自分の将来に直結する資格試験のための時間を確保するのも、同じくらい大事だと思います。
「取得できない」といっても、たいてい直前に取得しようとするので、すでにスケジュールが組まれており休めない、ということが多いのではないでしょうか。
どのような業界だったとしても、会社は有給を従業員に付与しなければいけませんし、従業員は基本的にその権利を行使することも認められています。
そもそも会社というのは、誰かが抜けても回るように出来ています。仮に繁忙期だったとしてもそれは同じです。
この話をすると妙に真面目というか、やたら空気を読む人、また自分が長く休むことによる他人への迷惑を心配する人がいますが、では我々個人の業務における重要性は本当にそれほど高いのでしょうか?本当にあなたがいないとその業務は回らないのでしょうか?
私も「自分の重要性は高い」と言いたいのですが、残念ながら答えはNOです。現に私は監査法人で重要な役割を担っていると自分で思っていましたが、ちょっとした引継ぎだけでしっかり後任の方が業務を回しています笑
さらに、私の上司で、3月決算の大きな会社を「3社同時主任」している猛者がいました(決算期が同じである大きな会社を3社同時主任というのは非常に珍しく、超人と言われていました)。この方は期末監査の後に急遽海外赴任することになり、残された3チームは当初困惑し、彼がいなくなって大丈夫か、と不安になりましたが、結局彼の海外赴任後何も問題は起こりませんでした。残された人たちがしっかりカバーしたのです。むしろ前任者のように1人で3社も主任をしているということ自体、マイナス面も多かったことに気づきました。
試験直前は、本当に堂々と休むべきです。なぜなら、基礎期と違って、ここでの粘りが合否に直結する可能性があり、いかに集中した時間を確保できるかが非常に大事だからです。
人手不足で忙しい業界であったとしても、試験日程は事前にわかっているはずですから、半年以上前に相談して、確実に有休を取得するべき、だと思います。
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