仕事と勉強の両立に疲れたとき 下

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さて、ここからは「勉強を中断しようとしている人」「勉強を中断してしまった人」向けに、勉強再開の秘訣を書きたいと思います。対象読者は、疲れて半年ほど中断してしまった当時の自分を想定しています笑。

  • これからの時代、社会人に勉強は必須!
  • どうしても資格名を名刺に書きたい
  • まずは自分がどんなに疲れていても集中できる時間を見つける。私は15分

これからの時代、社会人に勉強は必須!

仕事に対する考え方、というのは人それぞれだと思います。

ある人は趣味や自分の私生活が充実していればそれでよし。仕事はただの義務。淡々とこなせばよい、と考えています。

別の人は仕事が充実して初めて趣味・私生活も充実する。仕事ができずに私生活が充実するわけがない、と考えています。

家庭の事情で、仕事をやりたくても全精力を注ぐわけにはいかない方も大勢います。

仕事は義務であり楽しむものではない、と言う人もいれば、楽しまないと自発的な業務改善ができない、と言う人もいます。

本当に人それぞれです。

ただ一つ言えるのは、今の日本企業社会は、生産性が非常に悪く、いまだに無駄なことばかりしている。少子高齢化が進行し生産性を上げなければいけないのに、なかなか変革に舵をきれない、ということでしょう。

私はその意味で、社会人に勉強は絶対に必要だと思いっています。多角的な知識と経験で、日ごろの業務を改善し、生産性を上げていく必要があるのです。

そうしないと日本は貧しくなる一方です。

単に業務を機械的にこなせばいい時代はとっくに終わったと思っています。いまだにこのメンタルの人も大勢いますが。

このような時代、絶対に勉強しておいて損はありません。知識と経験を同時に積んでいけば、必ず評価され、報われる時が来るはずです。

学生までの勉強はある意味「学力基礎編」です。社会人になったら「社会人基礎」「社会人応用」が必要になります。

仮に今勉強していることと仕事が関係ないように見えても、思わぬところで役に立つことは大いにありえます。私も監査法人入社後、システムの知識・経験に何度助けられたかわかりません(社会人最初の数年は社内SEで、ITの勉強もそれなりにしました)。

社会人経験は本当に長いです。いつどこでどんな知識が必要になるかわかりません。

疲れて勉強を中断したとしても、そこは忘れないようにしたいですね。

どうしても資格名を名刺に書きたい

一つ、私が忘れられないエピソードがあります。

端的に言えば、「丸腰のサラリーマン」は、けっこう辛いときがある、というエピソードです笑。

私が新卒で入った会社は、金融やコンサルをメインにやっていて、企業の社長さんたちと飲み会をする機会が多かったです。

あるとき上場企業の社長・役員と懇親会をすることになりました。

昼間は大変上品だった社長さん達ですが、宴会でまさかの豹変。

罵詈雑言を浴びせられ笑、宴会中ひたすら説教されました。

「お前たちは無知だ」「お前たちは何もできない」「お前たちは何の経験もない」…

まあ酔っ払いですのであまり真に受ける必要はないのですが、このときは若かったこともあり、とても悔しかったです。かといって反論しようにも、向こうは上場企業の社長ですので、勝てる要素が何もありません笑。

このとき、無資格のサラリーマンって、本当に弱いんだな、と心に沁みました。

社会人であれば、多かれ少なかれ、似たような悔しい経験はあるのではないでしょうか。

このとき、帰宅してなぜか猛勉強した記憶があります笑。この出来事と資格にあまり相関関係はないのですが、強いてこのときの感情を説明するとすれば、資格を取って仕事できるようになって、どのような相手との飲み会でも対等に近い関係に持っていきたい、という感じでしょうか。

もちろん資格がすべてを解決するわけではないのですが、少なくともどのような相手も「資格を取得した」という事実については一目置いてくれることが多いです。

私は名刺に資格名を入れることができる日を本当に待ち焦がれました笑。資格名が名刺に入っているだけで、初対面の相手に能力を説明するのに手っ取り早いことこの上ありません。

私は年齢より若く見えることもあり笑、初対面で「若造」風に思われることが多く、なんとももどかしい思いを味わっていたのです。ま、それは単に貫禄が無い自分の責任でもあるのですが笑。

だんだん脱線してきましたが、名刺に書ける資格のない「丸腰」社会人のままでいいのか、というお話です。

私はどうしてもこの状態から脱却したいという思いが勝り、勉強を再開しました。

まずは自分がどんなに疲れていても集中できる時間を見つける。私は15分

公認会計士試験の予備校は、試験前は1日8時間勉強しなさい、と言っていました。

それ、仮に受験専念性だったとしても、私には無理です笑。

そんなこと言われると重荷になり、達成できないとモチベーションが下がりますね。

とはいえ膨大な試験範囲を終わらせるのに、それなりの時間をかける必要があるのも事実。

まずは、「自分が絶対に集中できる時間」を見つけるのがスタートです。私の場合は15分。昔からそうでした。

15分であればどんなに酔っぱらっていようが勉強できる。毎日最低15分勉強すればよしとする。

その15分は鬼のように集中する。

参考記事:飽きない15分区切り勉強

疲れていない時でも15分単位で科目を変える。そうすれば飽きないし、意外と長く取り組める。

さらにうまく進捗を視覚化すれば、継続すること自体がモチベーションになる。

参考記事:進捗管理の大切さ

このように工夫を重ねることで、なんとか最後までたどり着けました。

まずはぐっとハードルを下げ、自分が最低限集中できる時間(15分がおすすめ)から、毎日再開してみてはどうでしょうか。

そして週末は15分×2科目、15分×3科目…と言う風に科目を増やしていくのです。

私は前回も言った通り、英語は毎日平均15分しか勉強していませんが(記録しているので間違いありません)、15年勉強し続けた結果、TOEIC950、海外出張くらいであれば全く問題ないくらいまで伸ばすことができました。

これは15分しかやってないのに凄いだろう的な自慢ではなく、本当に15分という時間は馬鹿にならないのです。

英語であれば、15分リスニング、15分英訳アウトプット練習、15分文法という学習を毎日続けるだけで、本当に伸びます。

要は、「質の高い集中」と「継続」なのです。膨大な時間をかける必要はない、ということは、少し気が楽になりませんか?

モチベーションが落ちたときは、これを思い出してください!

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