3つの方向性を決める -社会人の資格試験以外の勉強法1-

社会人は、勉強が必要というのが私の考えです!

次の記事もご参照ください。社会人よ勉強して自由を叫べ

社会人が勉強する、と聞くと一般的には資格試験を想像します。私の周りでは中小企業診断士、社会保険労務士、行政書士を勉強している人がかなりいました。

社会人の資格試験勉強法」カテゴリでは、主に公認会計士試験を想定して、試験期間を「基礎期」「応用期」「直前期」に分割し、時間が無い社会人向けに効果的な勉強法を記載してきました。

しかし、社会人は資格試験を受けないとしても、しっかり勉強する必要があります。

かといって、意外と「何をどのように」学習すればよいのかわからない、ということも多いと思います。社会人の勉強というのは、掘れば掘るほど色々出てくるものです。

そこで、まずは大きく3つに学習の方向性を分けてみます。

社会人の学習には、3つのジャンルがあると思っています。

  • 業務基礎学習
  • 業務応用学習
  • 中長期ビジョン

業務基礎学習

IT業界の方であれば、いろいろなプログラミング言語や自分の業種に合わせたジャンルを勉強しないと、仕事にならないでしょう。

私が所属する会計士業界も、とにかく毎年のように会計基準・監査基準に改正が入り、それに合わせた準備が必要になります。

また税理士業界も同様に、毎年必ず税制改正が行われます。特に2021年はコロナ対応に関わる重要な改正が入る予定です。

自分の仕事に関係する勉強は、仕事を効率的に進めていくうえで必ず必要となります。

自分が何を「なりわい」としているか、しっかりと見極めることが必要です。仕事をするうえで、どのような知識が求められているのか、見極めるのです。

金融機関で、取得が必須とされている資格(証券外務員等)もこれに該当します。

これらの勉強は「業務基礎学習:今の自分の仕事に直接関係するもの」となるでしょう。

業務応用学習

基礎があるということは、当然応用もあります。

例えば、今の職場で、行きたい部署はありませんか?

そこで求められるスキルは、今自分が取り組むべきもの(上で挙げた「業務基礎」)と、少し異なるのではありませんか?

例えば「国際部」に行きたいのであれば、英語の学習はもちろん、そこで求められる貿易実務等が該当してくるでしょう。

このように今勉強すべきは、今自分が取り組むべきもの(業務基礎)以外の、近未来の希望を実現するためのスキルも含まれます。

これはまさに「業務応用学習」というべきものです。

考えてみれば、希望の部署に異動するのに、ただ単に「行きたい」と言い続けても通るわけがありません。

そこで現在必要な「業務基礎学習」に加えて、自分の近未来の希望を叶えるためのスキルを学習する「業務応用学習」も必要となるのです。

中長期ビジョン

ところで、仕事に関係することだけを勉強すればいいかというと、また違うと思います。

仕事に関係なくとも自分が近い将来やりたいこと、もしくは何となく興味を持っていることはないでしょうか?

私がサラリーマン時代に思っていたことで、これに該当するのは「独立すること」でした。

それで独立するにあたって何をしたいか考えてみたときに、本業の会計はもちろん、ブログや動画を作っていろいろな人に見てもらうこと、でした。

そう考えたとき、やるべきは「ブログサイトの作り方」「動画の作り方」を勉強することです。

さらに調べていくと、ブログは「ワードプレス」というツールを使えば簡単にできるらしい。動画はまずカメラを買い、動画編集ソフトを使って組み上げていくことが必要。このあたりもちょっと調べれば難なくわかります。

このように、自分の仕事と現時点で直接関係ないことも、勉強しておくべきことがあります。このあたりは中長期的な希望を実現するための勉強、つまり「中長期ビジョン」です。

現在の私の例に当てはめてみましょう。

業務基礎学習:

今私は自分の税理士事務所を経営すると同時に、ある中小監査法人の役員もしています。そのため、必要なスキルは「税務」「監査」となります。

「税務」の知識はゼロではないですが、1年ほどしか実務経験がありません。そこで、税務全般の基本書に取り組んでいます。

「監査」は経験がありますのでかなり自信はあるのですが、それでも最新の情報はアップデートしないといけませんので、協会から送られてくる業界誌、最新の動向を収録している専門誌を購読しています。

ちなみに大手監査法人勤務時代は、「修了考査」のテキストも「業務基礎」に入れて、試験が終了した後も読んでいました。「修了考査」は実務3年経験後に、全員が受けるべきテストなのですが、このテキストが非常によくまとまっており、かつ実務に直結する内容だったため、試験合格後も関係なく「業務基礎」に組み入れていました。

業務応用学習:

「税務」に関していうと、今後事業承継という分野に取り組みたいと思っていますので、「事業承継関連」の本、また「監査」に関していうと「AI化を見据えた経理業務の改善」といった、現時点で緊急ではないものの、近未来取り組みたい分野を学習しています。

中長期ビジョン:

いずれYouTubeを使ってビジネスしたいと考えていますので、YouTubeや動画の作り方を勉強しています(実は趣味の動画チャンネルはすでにあります笑)。

このように、まずは大きく3つのジャンルに分けてみることをおすすめします。

次の記事 「業務基礎学習」の決め方

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