【100回記念】2020年の振り返り、2021年の展望【会計と英語を中心に】上

おかげさまで本ブログも100回目を迎えることができました!いつも読んでいただいている皆様、本当にありがとうございます。

平均1800字程度の投稿を100回、計約18万字。単行本1冊が10万字程度なので、分量としては2冊弱。

飽きっぽい自分にしては割と苦も無く続けてこられた、というのが実感で、その理由を考えてみると「楽しんで」書いているからかなと思います。

この「楽しんで」というのが個人的にはキーワードです。継続できることって、基本的にはどこかに楽しみが無いとできないはず。

仕事や勉強は楽しくない、苦しいことも耐えて黙々とやるべきだ!という時代はとっくに終わったと思っています。そのマインドは思考停止を生み、業務改善や効率化の工夫にたどり着かないことが多いと感じています。

さて、2020年は個人的にも世間的にも、やはりコロナでした。

コロナは本当に痛ましい悲劇であり、100%起きないほうがよかった出来事です。

その一方、感染爆発に伴うリモートワークの急速な進展は、本当に「生産性」をよく考えるきっかけになりました。

私は2020年半ばまで大手監査法人に在籍していました。4~5月の繁忙期を緊急事態宣言下の完全リモートで乗り切った感想を言えば、「準備をしっかりしておけば、リモートの方が楽だったかもしれない」。初の完全リモートなのでいろいろと手間取った面もありましたが、もし仮に2021年も同じことを実施するとしたら、いろいろ前準備して相当効率のいい作業ができるはず。おそらく従来のように会社を訪問して朝から晩まで同じ部屋にいるよりも、よほど効率がいい仕事ができるでしょう。

監査を突き詰めて考えると「クライアントと協力して」「監査を実施し」「監査の過程を文書で残し」「監査意見を出す」ことに集約されます。

この要件を考えたとき、対面である必要は全くありません。以前のように土日も含めて1か月間も朝から晩まで訪問する必要性など皆無なのです。2019年までは思いもよらぬことでしたが。

セキュリティ保護されたオンラインストレージを利用することで、データのやり取りも非常にスムーズに実施できます。

文書化も全く問題ありません。むしろクライアントに用意された、たいてい狭くて笑、ワーワーうるさいところで調書を作るより、自宅で作った方がよほど早いです。

あえて明るいサイドに目を向ければ、「仕事の本質」とは何かを皆でしっかり考え、本当にやるべきことを洗い出せた、ということではないでしょうか。

※しかしリモートが続くと、それはそれでまた別の問題が生じます…新人教育不足、モチベ低下、家庭不和などですが、それはまた別の記事に記載します…

そして2020年後半より、私は無謀にも独立しました笑。

独立した理由は、そもそも以前から独立したかったのと、2019年に組織で働くモチベーションが無くなったからです。

参考記事 ここで働くモチベーションはありますか?

コロナ環境下の独立に際して猛烈に不安になり、大手監査法人辞めたくないよう~と残念な感じになったときの心境も書いていますのでご笑覧ください。

参考記事 退職・独立直前の「決意文」を書こう!

独立後、幸いにして仕事は順調に進んでいますが、まだ満足できる水準には至っていません。最近寒いので、面倒なことを後回しにする悪い癖が出始めました。新年ロケットスタートをする所存です。

さて、このブログは主に会計と英語の勉強法を中心にブログを書いています。

2021年、このふたつの分野はどうなるでしょうか。まず会計です。

会計税務監査を問わず、ますます自動化が進み、残念ながら単に仕訳を切る等の機械的な業務、単純な申告書を作ったりする業務は付加価値を失っていくでしょう。監査にしても、大手監査法人では機械的に数字を入れて調書ができるようなフォーマットの統一化が始まっています。近い将来、ほとんどの調書はAIかアシスタントが作ることになるでしょう。

税務に関していうと、コロナの影響で顧問料の値下げを要求される事例が非常に多いです。経済が戻ったときに、果たして元の顧問料の水準に戻せるかというと、かなり難しいと思います。あまり言うと角が立ちますが笑、特殊な処理が無い場合の法人税、消費税・所得税等の申告は、今後ますます付加価値を失っていくでしょう。

かといって会計や経理の仕事は、よく言われるように「完全にAIに取って代わられる」ことはないと思っています。

それはやはり人間は人間ならではの分析ができるからです。分析・予測もいずれAIがやるでしょうけど、人間の分析というのもまだまだ侮れません。そもそも正確な分析をAIがやるにはデータフォーマットや入力方法の統一など、まだ課題は多いと思います。

これからは「数字を作る」「申告書を作る」「調書を作る」ことはほとんど付加価値が無くなり、増減理由分析・将来予測がメインになってくると思います。

大事なのは数字の背景に興味を持つこと、と思います。「なぜ」この数値になったのか、そして来年はどうなりそうなのか。自分なりに仮説を持つ。

私も偉そうなことは言えず、監査法人時代はよく著増減を見逃していました。

しかしクライアントに面倒がられても、しっかり確認することで、大きなミスを発見したこともありました。

前期比で数値に増減がある場合は、将来に影響のある重大な変化が会社で起きているか、もしくはたいていミスなのです。

会計士であれば、例えば四半期レビューで数値の前期比較をやると思いますが、面倒がらずしっかり「なぜ変化したのか」会社の人とよく話して理解することが必要だと思います。

あとは、副業として何か自分でビジネスをやってみる、というのも、会計関係者にお勧めです。

会計関係者はどうしてもバックオフィスで数字と格闘していることが多いため、「売上」を作ることがどういうものなのか、自分で経験してみるのがいいと思います。

折しも終身雇用が完全に行き詰まり、副業が解禁され始めました。リスクもありますが、本当にいい時代になったと個人的には思っています。

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