資格試験「不合格」との付き合い方

前の記事 現場に出続ける。そして考え続けることの大切さ

今私は、過去に猛烈に憧れた職業である公認会計士として、仕事をすることができています。

これまで投稿した資格勉強法やら英語勉強法やらの記事をぱっと見て、「お勉強できるのね」みたいな印象を持った方もいるでしょう。しかしよく読んでいただくと、集中力に欠けた、かなりの劣等生だったことがわかると思いますが笑

私の歴史は「不合格」の歴史と言っても過言ではありません。

中学受験は途中で断念。高校受験は第1志望不合格。大学受験も第1志望不合格。

高校受験で第1志望に落ちたのは今でもトラウマです笑。

就活は第1志望どころか第30志望くらいまで軒並み不合格。その後はよくわからなくなって50社目くらいでようやく内定をいただきました。ちなみにこの新卒で拾ってもらった会社、滅茶苦茶いい会社で、辞めてからかなりたちますが今でも遊びに行ったりしています。何が天職なのか、どの会社が自分にとってベストなのか、本当にわからないものです。

そして公認会計士試験。働きながらの受験という言い訳はあるものの、7年かかりました。

受験は5回。戦績は以下です。

1度目 短答試験(マーク試験) 66%不合格(ボーダー70%)

2度目 短答試験 65%不合格(ボーダー70%)

3度目 短答試験 80%合格(ボーダー70%) 

     論文試験  偏差値49不合格(ボーダー51) 企業法科目合格

4度目 論文試験 偏差値50不合格(ボーダー51)

5度目 論文試験 偏差値53合格(ボーダー52)

このように、けっこう長く勉強し、5年連続で試験を受けました。

辛かったのは2度目の短答試験です。1年勉強したのに、得点率が伸びるどころか66%→65%に落ちています。

あとは4度目の論文試験も辛かった。これはそこそこいけるかなという手ごたえがあったのですが、科目合格もなし。

このときの落ち込み具合と言ったらありません笑。

上記の通り、過去に受験や就活で結果を出したわけでもないので、実績のない自分が、国家資格にチャレンジすること自体、不可能なのではないか、と思ったこともあります。

そもそも試験というのは絶対に合格するものではありません。不合格になることはありえます。どんなに準備をしたと自分で思っていてもです。

ここでは「不合格」のエキスパート?である私が、「不合格」との付き合い方について思うところを書いてみます。

一か八かの勝負はお勧めしない。リスクヘッジをしっかり考える。それが余裕を生む

このブログは「社会人」、つまり何か仕事をしながら勉強をしている人を想定しています。それには理由があります。

私は資格試験を受けるのに、「専念受験生」つまり仕事を辞めて受験に専念することは基本的におすすめしません。なぜなら、リスクが高すぎると思っているからです。

なので、基本的には学生のうちに合格するか、それができなければ普通に就職して、働きながら勉強して学習を継続する、ということを基本として考えています。

働きながらの勉強が困難なのは重々承知していますが、仕事があって収入もあるということが余裕を生み、心安らかに勉強できることにつながると思っています。

また社会人だからこそ工夫して、制約のある中で密度の高い勉強ができると考えています。

参考記事:社会人の資格試験勉強法

今仕事が大変で、辞めて勉強に集中したいと思っている人も、仕事がなくなることによるリスク、それによって引き起こされるであろう不安との闘いを本当によく考えたほうがいいと思います。

まずは資格試験自体を、受かったら生活天国、落ちたら生活地獄というような「一か八かの大勝負」にしないことが大事だと思います。

チャレンジ自体に価値がある

合格することはもちろん大切ですが、一方で何もチャレンジしないより頑張って勉強して試験を受けるという行為自体、非常に尊いものです。

仮に不合格となっても、合格するための改善策を考えることは大事ですが、過度に落ち込んだり反省したりする必要はありません。試験を受けただけで素晴らしいことです。

次の記事もご参照ください。まずはあのB’zの名曲を聴け!

いつかネタになると考える

今私はこうして受験の失敗や就活30連敗、試験4年連続不合格をかなりネタにしています。それは確かに合格したからこそできるのかもしれません。

しかし生きている限り人生は長いです。今の不合格は長い人生の中でほんのささいな出来事である可能性があります。いつかネタにできるときが来ると思い、人生の経験の一つとしてポジティブにとらえる姿勢が必要です。

仮に試験に合格しなかったとしても、知識を仕事に活かすことは間違いなくできますし、ブログや本を書くこともできます。資格が無くても専門的な本を書いている方はたくさんいるのです。

他人の目は一切気にしない

チャレンジをオープンにするか秘密にするか、難しいところですが、私はオープンにしていました。そうすると周りからかなりのツッコミを受けます笑。

愛のある激励ならいいですが、「もう辞めろ」「働きながらは無理」といったネガティブな反応ももらいます。

言うまでもなく、他人がどう思っても、どう反応しても、判断するのは自分なので、1ミリも気にしないことです。

今のSNS時代、他人の目を気にしている人が多い印象を受けます。他人に突っ込まれたり変に思われたりするのが嫌だから、やりたいことにチャレンジしない本末転倒な生き方をしているように見える人もいます。

不合格だったとしても、働きながらチャレンジしたことを誇りに思い、堂々としていればいいのです。

楽しんで継続あるのみ

私は5度目の試験が終わったとき、すでに30を過ぎており、体力が無尽蔵にある状態ではなくなっていたので、「仮に今回落ちたらどうするか」ということを考えてみました。今回落ちると短答免除の期間が切れるので、またあの面倒な短答試験を受けなければいけません。そしてまた短答に落ちる可能性すらあるのです。

3日ほど考え、出した答えは、「この勉強は楽しい。自分は不合格だったとしてもこのジャンルを楽しんで勉強できる」でした。これが偽らざる自分の気持ちだったのです。

結局のところ、その勉強を自分が楽しいと思っているかどうか、これに尽きると思います。「楽しんで継続」に勝るものはありません。これができている限り、悪いことは起こらないでしょう。

次の記事 「エンタメ」を常に意識する (セミナー開催編)