前の記事 勉強は「淡々と」続けるべし
社会人1年目、社内システム部で全く役立たず。会計士試験の勉強も中断。
このままではとんでもなくダメな奴になると思い勉強は再開。とにかく淡々と継続。
ついに新卒1年目が終了し、2年目となります。
ここでひとつ決断すべきことがありました。この社内システム部から「異動希望」を出すかどうか。
実は人事の方にこっそり言われていました。「さすがに新卒社会人をいきなり社内システム部に配属するのはちょっと厳しかった。もし異動をどうしても希望するのであれば、希望先の状況によっては受け入れもありうる」と
この会社すごくいい会社じゃないですか?笑
私はこれを聞いて大いに喜び、当然のごとく異動希望を出そうとしたのですが…
結局出しませんでした。
これ、自分でも不思議なのですが、まず1年目の終わりごろからようやく仕事が理解でき始めた、というのがあります。
ひとつ、小規模ながら、社内全体にかかわるシステムを任されることになったのです。
このシステム、非常にシンプルで理解が簡単。さらに会社全体にかかわるものであり、部署との折衝が必要。
新人にはうってつけの仕事でした。
この仕事を3月くらいから始め、おそらくそれに集中していたので、異動希望は出さなかったのだと思います。
また、会計士試験と並行して勉強していたIT、特に上級シスアドや社内フローの理解が進み始めたこと。やはり取り組んでいることが「理解できる」というのは非常に大事です。
この状態まできたのに、また新しい部署に行ってゼロから始めるのは得策ではないと判断したのです。
2年目の5月。公認会計士短答試験がやってきましたが、これは完全に記念受験となりました。なにしろ基礎講座が6割くらいしか終わっていない。
その状態で、試験結果は50%弱だったか。合格には70%必要なので惨敗もいいところです。
しかし要はここから2割上積みすればよい。来年こそは間違いなく合格する、と妙に強気でした笑。
2年目は仕事の面では、先に挙げた全社システムの導入をメインで行ったことが仕事上の大きな収穫となりました。はじめて自分の責任で(といっても管理職がサポートしたうえで、ですが)業者と折衝して、うまく導入できたことはそこそこの自信になった。
さらに、もうひとつ大きな収穫がありました。「人前で話すこと」に目覚めたのです。
この社内システム部では毎年全社員を対象に、複数回に分けてIT概況、社内IT状況等の説明会を行っていました。私はなぜかその年のメイン部分のプレゼンを担当することになったのです。
基本的にシャイだったのですが、一方で学生時代塾の講師アルバイトをしていたこともあり、自分の得意なことを話すのは好きだった。
このとき人生初と言ってもいい本格的なプレゼンを10日連続くらいでやりました。この10日連続というのも非常に良かったです。初日はド下手だったのに、だんだん上手くなっていくのが自分でもわかる。
なぜ自分がメイン部分の担当なのかわからなかったけど、これはおそらく1年目苦戦してふさぎ込みがちだった新人に目立つ役割を与えて鼓舞してやろうという、先輩方の配慮だと思います。なんともありがたき幸せ。
このとき気づいたのですが、人前で話すことによって、自分の理解も深まることになる。人にわかりやすく説明するということは、当然ですが自分が100%以上分かっていないといけません。説明が下手な人というのは端的に言えば自分がわかっていないからに他なりません。
この説明会で、色々な人がITに関する質問してくるのですが、それにもほぼ回答することができました。ま、おそらく若いあんちゃんが必死に答えているので質問者も手加減したのだと思いますが笑。
この時以来、私は学生時代と完全に真逆になり、人前で話すのが大好きになります。以降、顧客向けに日商簿記セミナーを開催したり経営者向けに財務セミナーを開催したり、周りが困惑するほどのセミナー開催マンになりました笑
社内でも会社法改正勉強会や簿記勉強会を、仲間内で開催するようになりました。これは社会人受験生に許された特権です。
実は会社というのは勉強したい人が大勢いるのです。
いまいち表立っては言いにくいけど、簿記だったり法律だったりITだったり、仕事に関係あるなしに関わらず、勉強したい若手は多い。
私は、社会人受験生は率先して社内ネットワークを使って勉強会を行うべきであると思います。本当に今行っている勉強のいいアウトプットになるのです。最初は3人とかでも同期とかでもいい。とにかく自分が勉強していることを伝える練習をする。それが結局試験のためのいい練習にもなります。参考記事 インプットとアウトプットの好循環を目指せ!
自分の資格試験受験もオープンにすべきだと思います。私はこのころ、完全オープンにしていました。なにしろ「資格試験の勉強をするので19時に帰る」と言っていたのです。当然「何の試験を受けるの?」と聞かれる。さすがに答えないわけにはいかない。それで完全オープンになってしまいました。別に隠す必要もないしいいと思います。