社会人も無事に2年目となり、新人の甘えは許されなくなりました。
1年目の人事考課は5段階の「3」。平均です。
しかし今思えば「2」でもおかしくなかった。それくらい役に立たず、部署が求める水準には達していなかったと思います。
しかし2年目。ここで仕事の面で平均水準に追いついた、といえるかもしれません。
あるシステムの導入をほぼ一人で任されることになり、それを契機に、会社の業務フローを理解し始めます。さらに応用シスアドの勉強もそれなりに順調に消化し、IT知識もそこそこつけることができました。
そして仕事でようやく「慣れ」が出てきます。2年目ともなると、だいたいこういうペースで行けばいい、という感覚がつかめてきます。
このころすでに部署の長時間労働体質は問題になり始め、全社員に遅くとも20:00に業務を終えるような指示が来ていました。
前回までの記事の通り、私は19:00退社。あまり他の人と変わらなくなり、後ろめたさは無くなってきました笑。
まあ毎日9時~19時、正味9時間も働いているので、後ろめたさを感じる必要は無いのですがね…
そして本題の公認会計士試験勉強。2年目も引き続き基礎講座の消化を行いました。
簿記は「連結会計」に入り難易度がぐっと上がってきます。
連結会計は面白いのですが、最初の理解がかなり難しい。親会社の立場ではなく、親子を合わせた連結の立場で仕訳を行うので、これまでと視点を変える必要があります。
連結会計の苦手意識はついに最後まで消えませんでした。
基本論点は大丈夫なのですが、「評価差額の実現」とか本当に苦手で、出題されないことを祈るのみでした笑。
ちなみに連結会計に関していうと、実務でも非常に重要となります。
監査法人に入ると、誰もが間違いなく連結グループの監査をすることになります。
私のこれまでの経験で、基本論点以外で実務上大事だと思えるのが次の論点。
- 連結精算表
- 連結税効果
- 在外子会社連結と為替換算調整勘定
- 新規連結・連結除外
- 持分法全般(皆意外と忘れています)
ちなみに「評価差額の実現」は全く見たことが無いです笑。
話はそれましたが、そういった難解な論点が出てきます。
くわえて理論科目も始まります。
理論科目とは「簿記」「原価計算」といった電卓を使う科目ではない科目。「企業法」「監査論」「財務諸表論」等です。
私は理論科目は得意でした。
というより、計算科目が苦手だったかもしれません。
理論科目は基本的にはテキストを読んで理解してキーワードを暗記するだけ。あとは聞かれたことに対して作文で何とかなります。個人的に、計算科目より「楽」だと思いました。まあ人によると思います。
実はこのころ試験制度が改正され、次のような大きな変更が加えられました。
- 日商簿記1級をさらに難しくしたような複雑な簿記・原価計算の問題が出題されなくなった。理解重視にシフトされてきた。
- 理論科目で条文や規定集が配布されることになった
- 「監査基準の○○を記載せよ」のような、丸暗記問題がほぼ出題されなくなった
これらは社会人受験生に大きな追い風となりました。なぜなら膨大な時間が必要となる「計算マシーン化」「暗記」の必要が大幅に減るからです。本当にいい改正をしてくれたと思います。感謝感激。この改正が無ければ私は合格することはおそらく無かったでしょう。
さらに来るべきJSOXの開始に合わせ、合格者も倍増させる計画が報道されていた。
間違いなく追い風が吹いてる、と感じていました。
それで徐々にやる気が復活し、仕事にも慣れてきた結果、月12~13講座だった消化量を15~16くらいまで増やしていきました。
といっても復習は30分なので相変わらず理解は浅いままでしたが…
ようやく仕事と受験生活の「2足の草鞋」生活に慣れてきた。しかしここでまたひとつ問題を抱えます。これは完全に個人的な問題です。
何かというと、「俺、勉強している」=「偉い」という、かなり痛い勘違いです笑。
いや、さすがに偉いとは思っていなかったけど、なんというか、わかりますか?知らず知らずのうちに勉強していることそのものが凄いことだと思うようになり、ちょっと痛い感じになってきたのです笑。
これ、長く勉強している人、ちょっと理解できませんか?
勉強していると、他の同僚はどうも勉強していないように見える。
その結果、「仕事もして勉強もしている俺すげー」となってしまうのです笑。そして、そう思っていることが仕事中に言葉の端々に出て、ちょっと残念な奴になってしまいます。
結論からいうと、これはよくないです。
考えても見てください。
仮に合格したとしても、その時点でようやく「孵化した状態」です。専門家としては論外のヒヨッコレベル。3年以上の実務経験を積んでようやく一人前といえる。仮に合格したばかりの人が「専門家ヅラ」していたら、その人はちょっとおかしい。
だいたい専門家になったからと言って「俺スゲー」になっているやつは非常に残念。世の中やればやるほど知らないことが出てきます。
まして、「勉強している」という状態は、文字通り勉強しているだけであって、何一つすごくない。
これは本当に忘れないようにしたいですね。自戒を込めて…
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