「1日〇時間勉強する」「朝〇時に起きて〇時間勉強する」は、誰もが一度は考えることではないでしょうか。
しかし意志薄弱の私は基本的に「毎日○○時間勉強する」「早起きして〇時間勉強する」という計画は立てません。これまでそういった計画を立てたところで実現したことは一度もないのです。
私はかつて働きながら公認会計士試験の勉強していた時、会社のすぐ近くに引っ越したことがあります。狙いはもちろん早起きして朝の時間をフルに使うため。
そのときの目標は5時に起きて、8時半まで勉強。チャリで8時45分に出発し、9時に会社に到着する、というものでした。
わざわざ引っ越しまでしたので、この計画を厳守しよう、とふつうの人なら思うはずですが、残念ながら低血圧で朝に弱い私はできませんでした。
5時に起きたのはなんと1回だけ。それも「ワールドカップ日本代表戦」を見るときだけだったのです!
引っ越しまでしながら、結局5時に起きて勉強したことはありませんでした。7時起きは割とありましたが、朝活動はほとんどできないままでした…(それでも会社の近くに引っ越したことは夜の勉強に非常に大きな効果がありましたが)。
これまで何度も何度も「朝〇時に起きて勉強しよう」「一日〇時間勉強しよう」という計画を立てていましたが、一度も計画通りにできたことが無いのです。
私は意思が弱い方なのですが、これって、実は多かれ少なかれ社会人なら誰にでも当てはまることだと思います。
それはもちろん、働くことによる疲労です。社会人はただでさえ仕事で大きなストレスを抱えやすいうえに、様々な予期せぬトラブルに対応しなければいけない。そんな状態で早起きを継続できる保証はないし、1日〇時間の勉強時間ノルマを順守できるとは思えない。できている人も確かにいますが、少数派の印象です。
そこで私のような意志が弱いタイプにとって、おすすめのやり方が下記です。
- 自分の最低ワンセット勉強時間を決める
- 自分の標準進捗時間を決める
- 1週間、1か月、四半期単位の標準消化ペースを決める
- 計画は大枠で、ローリングしながら
1.自分の最低ワンセット勉強時間を決める(15分推奨)
社会人は「集中できるとき」に勉強する必要があります。それは朝かもしれないし夜かもしれない。時間帯は決まっていないと思います。早起きできれば朝やる。朝できなかったら昼休み。昼もダメだったら夜、となるでしょう。そして、できるときにやる、というのが一番いい方法です。
その際、どんなに疲れていてもこの時間だけは集中できる、という自分の最低ワンセット勉強時間を決めておくことをお勧めします。私の場合は15分です。
15分集中してみっちりやれば、それは昼休みにやろうが朝やろうが立派なワンセットなのです。これを毎日継続するだけでも1年で大きな違いとなります。私は英語を基本的に1日15分、15年継続していますが、今では海外出張くらいなら問題なく英会話が可能となりました。
もちろん、1日15分以上できるときはどんどんやるべきですが、そのときも15分ごとに科目やテキストを次々変えていくと、飽きない上に集中力を継続できることが多いです。
「15分勉強」については次の記事もご参照ください。「15分区切り勉強」のすすめ
2.自分の標準進捗時間を決める
仮に自分の最低ワンセット勉強時間が15分だったとして、漫然と過ごしていてはあっという間に終わってしまいますので、超集中して取り組むことが必要です。
例えばテキストを読む際、最初の30秒で目次確認、次の1分30秒で5ページ前から超速読、残った13分で精読、といった具合に型を決めておくのがいいでしょう。
そして、エクセルで科目やテキストごとに進捗を記録することをお勧めします。これを継続することで監査論テキストなら15分で7ページ、といった具合に自分の標準ペースを出すことができるのです。これを常に改善する(7ページ→9ページにする)ことを念頭に取り組むことで、集中力を継続させることができます。
次の記事もご参照ください。シンプルな進捗管理表を作ろう!
3.1週間、1か月、四半期単位の標準消化ペースを決める
2を継続していくうちに、1週間、1か月、四半期単位でどれくらい進捗できるのか、わかってきます。
私は公認会計士試験の初期で重視していたのは講座消化数でした。自分に無理なく消化できるペースは1週間に3講座ということがわかったので、それをなんとしても守り、後半慣れてきたところで4講座に変更しました。
このように資格試験の基礎期であれば講座消化が最優先となるでしょう。応用期であれば答練をこなしていくのが大事となりますので1週間で答練を3つ消化、という風に優先事項が変わってくると思います。このように今の自分のフェーズによって、何をキーにするのか違ってきますが、いずれにしても一定期間での無理のない消化ペースを決めるのが継続のコツです。
4.計画は大枠で、ローリングしながら
1~3で自分のペースをつかんだところで、ゴールまでの計画を立てるのがベストと思います。計画は細部を決めず、大枠で考えていくべきでしょう。3で決めた月の標準消化ペースを基準として、早めるのか、このままでいいのか、大枠で計画を立て、臨機応変に変更すべきです。1日単位等、あまり詳細に計画を立てるのは、社会人にとって得策ではないと思います。
社会人の勉強目標で「1日〇時間勉強する」「朝〇時に起きて〇時間勉強する」は、できる人は限られる、というのが私の印象です。「自分のペースで」「臨機応変に」たてることをお勧めします!
つづく