会社員時代に磨くべき「武器」!-私の独立論⑦-

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このカテゴリでは久しぶりの投稿となります。

2021年5月現在、独立して10か月が経過しています。

今の状況は次の通りです。

  • 会計案件×3
  • コンサル案件 0
  • 税務案件 0

この状況は当初計画と全く異なるものです。

当初計画は、どちらかというと税務を中心に回していこうと思っていました。しかし現状税務案件はゼロ。ついでにコンサルもゼロ笑。

さて、肝心の収入は・・・

めでたく、2021年の収入は、当初予定額の80%くらいまで見えてきました。

現時点で大手監査法人時代の1.5倍程度となっています。

とはいえ収入の90%以上が、会計案件3件のうち2件からとなっています。

そのうちのどちらかがポシャると、大きな影響を受ける状況なので、それほどのんびりはしておらず、引き続き新しい案件を探しています。

個人的に大きく満足しているのが、現状、大手監査法人時代の、6~70%程度の労働時間だということ。

可能な限り、週5日、1日7時間労働を厳守するというのは、独立後の私のこだわりです。長時間働いて収入を増加させても全く無意味。案件ごとにしっかり時間を見積もるようにしています。

思えば、会社員時代は本当に無駄が多かった。特に大手監査法人。

これまで何度か記載してきましたが、全く標準化されていない社内手続きにイライラしながら取り組む必要が無くなったのが非常に大きい。

そしてもう一つ、今の会計案件はすべて、「自分ができること」を選ばせてもらったというのがある。

「自分ができること」というのは、すでに自分の中でノウハウが確立しているため、調べたり勉強したりする必要は無くなるため、あまり時間がかかることはありません。

会計案件のうち2件は、会社員時代から自分が意識して取り組んできたことをベースとしているため、極めてスムーズに取り組むことができています。

ちなみに残り1件は経験がない分野で、これから少しチャレンジが必要なのですが、それでもベースは同じであり、イメージはついています。

ちなみに、当初計画の中でメインに取り組もうと思っていた「税務」。私は税務に対してはこれまで1年弱しか経験がありませんでした。

独立するなら、お客様は中小企業がメインだから「税務」が必要だろ、と思い込み、当初計画に入れていました。

しかし、計画しておきながら、あまり経験がないため明確な道筋は見えていなかったのです。つまり税務は私にとって「チャレンジ案件」だったのです。

私は中小企業団体に所属しているため、税務案件の引き合いがそこそこあったりします。

しかし、やはり経験がないため、明確な強み等を提示することができず、結果として1件も引き受けられませんでした。

そこで、「税務」を自分にとって「チャレンジ案件」という位置づけに変え、しっかり勉強をしたうえで、これまで知り合った仲のいい社長さんをターゲットに取り組もうと思っています。「税務」は今年中に2件程度の受注を目標にしています。

この状況を踏まえ、今大事だったと思うのは、会社員時代に「独立後、ほとんど調べなくても業務をこなせる」という分野を、複数作っておくことです。

一つでは足りません。「複数」作っておく、というのがポイントと思います。

あまり具体的には書けないのですが、例えばIPO。私は大手監査法人時代、IPO監査に意図的に多く関与してきました。その結果、例えばIPOを目指す会社のコンサルができるようになりますし、そういった会社の社外役員等に就任できる可能性が高くなります。

もちろん、会社員時代から独立後を想定し、IPOに関わっていたのです。

他には、英語力と共に海外監査なども該当します。この辺の「応用論点(といってもいいでしょう)」を意図的にこなすことにより、独立後にその分野でバリューを発揮できるようになります。

監査法人の例だと、他にもDD(デューデリジェンス)、RA(リスクアセスメント)、IFRS監査といった、通常監査以外の「応用論点」が該当するでしょう。

会計士で言えば、通常監査という基本業務をこなしながら、こういった応用論点に手を広げていくのが、自分の「芸を広げる」ために大切なこととなります。

ちょっと余談ですが、独立と言っても、「公認会計士」という資格があること自体、恵まれていると言わざるを得ません。仕事をゼロからクリエイトする必要はなく、すでに業務として世の中にあるものに乗っかるだけでいいのですから。そういった士業でない場合の独立は、会社員時代にさらに突っ込んだシミュレーションが必要になるのでしょう。

そして、個人的な考えですが、何か一つの分野を極めるというのは、確かにそれができればすごいことですが、基本的にレッドオーシャンの世界に入りこんでいるのでは、とも思います。

通常の監査であれば、細かいところを含めてできる人は監査法人にいくらでもいます。

英語であれば、通訳レベルでできる人は世の中にたくさんいます。

しかし「監査がそれなりの高いレベル」、かつ「英語もそれなりの高いレベル」、でできるというと、一気に絞られてきます。

「それなりの高いレベル」に持っていくのも大変なのですが、こういった分野を複数持っておく、というのが重要だと思います。

ということで、引き続き頑張っていきます。

欲を言えばコンサルを早く受注したい!

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