ついに短答試験合格!-新卒社会人の公認会計士試験受験記18-

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必勝を期す公認会計士3度目の短答試験。

当時は会計士受験業界は大盛り上がり。何しろ前年は過去に例を見ない大量合格。

今年もこの傾向が続くと予想されていました。

受験者数は全体で2万人を突破。現在の倍です。

このビッグウェーブに乗ろうと、気合を入れて勉強していました。

もちろん、勉強と同時に仕事も頑張っていました。

さらに、会社の「労働組合執行委員」に就任。良く調べずに委員になってしまいましたが、実は5月滅茶苦茶忙しいと判明。

それでも、特に疲労を感じることなく、仕事、労働組合、そして公認会計士短答試験の勉強という3つのタスクに取り組んでいました。

当時は20代後半。気力体力ともに充実。この3つに取り組めたのはこの年齢だったからこそでしょう。今であればおそらく不可能です。

労働組合は、5月に入り、とんでもなく忙しくなります。業務終了後、6時くらいから会議スタート。社内の意見を取りまとめ、今年のボーナス金額、その他人事労務上の問題点の改善要望を討議します。5月3週目に集中的に行われる団体交渉(役員や理事者との賞与や労働条件交渉)の準備で、連日深夜まで委員会で討議を重ねます。

これ、大変でしたが本当に楽しく有意義でした。組織のことを同世代で真剣に考えるというのは、会社員であっても、実はそれほどないものです。

そして本番の団体交渉。これは結構緊張しました。普段めったに会えない経営陣のトップに対し、3~4日間、賞与額や労働問題について、社内アンケート等に基づき、要求を出すのです。

ちなみに、この労働組合ですが、私の見たところ、興味ない人もかなり多い印象です。

それは仕方ないと思います。何を隠そう私も、委員長に執行委員に入ってほしいと誘われるまでは、1ミリも興味ありませんでした。

しかし私は、全ての社会人はこういった労働組合活動に興味を持った方がいいと思います。

なぜなら、経営陣は、けっこう強引な人事制度変更を行ったりするからです。後に入った監査法人には労働組合がありませんでしたので、本当にやりたい放題という感じでした。

賞与の支給方法を事前周知なく変更したり、人事評価制度を意味不明なものに変更したり、プライベートに関する事項に対していきなり制限をかけてきたり…。

会計士はその辺がまったくわかっていないので、言われた通りに従っていました。そして制度が変更された後で、文句ばかり言っています笑。しかしそれでは遅すぎるのです。労働組合はモニタリング機能を果たすことができるのです。

労働組合活動は法律で認められた正当な権利ですので、しっかり勉強し、経営陣の暴走をよく監視しないと、本当にやりたい放題やられます。

私が入った労働組合は本当にその点理想的だったと思います。経営陣と過度に対立することなく、しっかり暴走を監視していたと思います。

さて、労働組合はこのくらいにして、本題の会計士短答試験。

上記の通り、5月、とんでもなく忙しくなりましたが、決してあきらめることなく、必勝態勢で試験を受けようと勉強していました。

しかし、しかし。やはりというべきか、業務と組合の影響で、直前期にまとまった勉強時間が取れません。

その結果、予備校の短答答練が相変わらず60%前後をうろうろ。調子がいいときに65%を超えるという感じ。相変わらず財務会計と管理会計が火の車。ちなみに企業法と監査論は得意で、8割越えも狙えましたが。

ボーダーが68%~70%と言われていたので、焦りが大きくなってきました。

結局この年も、試験前に答練でボーダーを超えることはありませんでした。「このままだとまたダメかも…」という不安に襲われ、勉強を開始後ほぼ初めてと言ってもいい軽い「絶望感」を味わっていました。

やはり5年も勉強して、まだ短答の合格がおぼつかないというのはショックなものです…

そんななか、ちょっとしたラッキーが起こりました。

短答試験は日曜日。本来は金曜日まで組合の「団体交渉」が予定されていましたが、この年は例外的に1日早く、木曜日に終わったのです。

つまり金曜は仕事を5時に上がり、夜勉強できる。土曜は一日勉強できる。

ほんのちょっとの違いですが、疲労も違いますし、これは本当に大きいと感じました。今自分はラッキー状態になっていると思い込みました。

そしてついに、日曜日の短答試験本番。気合十分で受験!企業法と監査論はまあ普通。管理会計は「う~ん、ちょっと難しかったかな」。そして財務会計。相変わらずムズい。ムズすぎる。感覚は「これはヤヴァイ!」

まず企業法を自己採点。

震えました。

企業法:55/100 

終わった・・・

と思いました笑。得意なはずの企業法。予備校の講評も「例年並みの難易度」。それでなんと55%の得点率。結局のところ理解が浅かったのです。

東京CPA会計学院

監査論:85/100

監査論は得意科目で、目標の80%以上を取ることができました。これにはだいぶほっとしました。しかし得意なはずの企業法と監査論で計140/200(70%)という結果には戦慄しました。企業法が痛すぎる。答練では財務会計と管理会計でだいたい60%しかくらい取れず、合計65%以下になってしまうのです。

管理会計論:70/100

管理会計はまあ普通の点数。ちょっと出来すぎたと言ってもいいかも。この時点で210/300。70%。ボーダーギリギリか、という感じです。

最後の苦手な財務会計にすべてが託されることになりました。そして上記の通り、答練同様全くできた気がしなかったので、真実を知るのが怖くなり、試験当日に採点はしませんでした笑。

しかしやはり採点しなければいけないと思いなおし、意を決して試験1週間後に採点してみました。

財務会計はウェイトが高く、200点満点です。

結果…

財務会計:160/200!! 80%!!

合計370/500!! 合計得点率74%!!

ちょっとした奇跡が起きました。

74%もとれば合格は間違いなし!採点後ヒャッハー状態になりました笑。

結果、幸いマークミスもなく、無事合格!!

働きながらついにひとつの結果を出した、ということで滅茶苦茶嬉しかったです。

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