ついに会計士試験合格!!なかなか味わえないこの感覚!!-新卒社会人の公認会計士試験受験記33-

前の記事 手ごたえなき論文試験後の葛藤…!

3度目の論文試験後の10~11月。プライベートのごたごたもあり、気が沈みがちでした。12月の短答試験に申し込んだものの、勉強はほとんどしていない。

科目合格して、2年間免除科目であった企業法の勉強が全然進まない。

仕事もイベントが増え、だんだん忙しくなってきた。

論文受験者はふつう、9月くらいから監査法人の就職活動をするそうです。しかし私は論文試験に全精力を注いだ結果、ほぼエネルギーを使い切ったこともあり、そういう活動はまったくしませんでした。

ちらほら聞こえてくる噂では、監査法人が「とてつもなく」採用を絞っている、とのこと。

当時はリーマンショック後の不景気。さらに前々年まで大量に合格者を出していたため、監査法人は人員飽和状態だったのです。

大学生じゃないと採用されないのではないか、という噂まで聞こえてくる始末。

そんななんとももどかしい環境の中、どうもやる気が起きない。

30を超え、エネルギーがどうもたまらない。「老い」を感じるとまではいかなくても、「疲れ」は確実にありました。かつてのように無条件で頑張れない。

そんなこんなで迎えた合格発表日

「不合格の可能性は高い」と思いながらも、やはり心のどこかで「合格しているかもしれない」という期待もあります。

11月某日。10時に合格発表。そわそわしながら出社し、さっそく公認会計士・監査審査会のHPにアクセス…と思ったけど、真実を知るのが怖くなり、仕事に集中笑。

お昼休み。やはり真実を知らなければいけない、と決意し、アクセス。

「平成〇〇年論文試験合格者番号」にアクセス…

リンクをクリックしたときは心底震えました…。

自分の番号…ありました。

信じられない。合格!!

東京CPA会計学院

7年の格闘が報われた瞬間。なかなかこのときの感情は味わえないと思います。

家族をはじめ色んな人に連絡しまくりました。

その日の午後はウキウキ過ぎて、何をしたかはほとんど覚えていません。

偶然もあったし運もあった。しかし実力もあったことに間違いはありません。

最初に思ったことは、ああ、もうあの山のような量の勉強に取り組まなくてもいい、という安堵

長年やっていたのですっかり普通になっていましたが、あの6科目の大量の勉強内容、やはり生活の中でとてつもない重りだったのです。

これがいきなりなくなり、心が恐ろしいほど軽くなりました笑。

試験の全範囲を潰すべく計画的になればなるほど、どうしても気が張ってしまい、リラックスできない日々を過ごしていたのですね。

そこからいきなり解放された。しかも超ポジティブな形で。

今日からアフター5何やろう、むしろ何すればいいの?という感じでした笑。

なかなかこの高揚感は人生で味わえません。

数日後、自分の成績が送付されてきます。

監査論 58.8

管理会計論 49.6

財務会計論  51

(会計学計) 50.58

租税法 51.45

経営学 58.1

合計 53.35   (合格52)

合格者2000人中1500位くらいでした。

数字的には、ほぼ試験後の感覚と一致しています。

管理会計論は落第レベル。

財務会計論は普通(合格者の中では下位)。

租税法は合格レベルに届くか届かないか。

やはりモノを言ったのは監査論と経営学。

自分はやはり理論科目に救われたのでした。

まあ、結果として合格すればなんでもよいです笑。

とにかく軽い。生活が軽くなった笑。

やはり仕事もこれまで心のどこかでブレーキをかけていた。あまりやりすぎると勉強に影響があるからと。

しかし、いきなりブレーキをかける必要が無くなったのです。

仕事にもどこか余裕を持って取り組めるようになりました。

とにかくよかった。よかったとしかいいようがない。

周りの人にも応援してくれた人にも感謝感激。

O予備校にも社会人新人以来ずいぶん長くお世話になりました。企業法をドンピシャで当てた先生のおかげで科目合格し、それが大きなアドバンテージになりました。

受験でことごとく第一志望に不合格してきた自分にとって、働きながら結果を出したことは、本当に大きな成果となったのでした。

まあ最後の方は「働きながら」とか、ほとんど関係なくなりましたけどね。一定以上勉強すればあとは条件に差はありません。

さて、長かった「新卒社会人の公認会計士試験受験記」もほぼ終わりとなりました。

次の記事で「社会人が論文合格するために必要なこと」を記して、終わりにしたいと思います。

この後、しばらくウキウキは続くのですが、次第に現実が重くなり始めます。

・会計監査業界大不況

これは想像以上でした。合格したはいいけど監査法人はじめほとんど働き口がない、という状態。結果として今いる会社にとどまることになります。

・東日本大震災

直後に発生した東日本大震災。ここで完全にウキウキは吹き飛びました。「公認会計士試験合格者」とか言ってても社会に何も貢献できず、ひたすら無力感を味わいました。

・実務補修所

こんなに大変だなんて聞いてないぞ!笑

この後の話は「中年の監査法人体験記」に続きます!

東京CPA会計学院2021年度合格者510名、ついにトップ!すごい…

次の記事 社会人が公認会計士試験に合格するために必要なこと①-公認会計士になってよかったこと一覧-