独立を固く決意!-中年の監査法人体験記34-

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2019年末。私は監査法人で忙しい日を過ごしていました。

私はポリシーとして「忙しい」ということはあまり言わないようにしています。

昔からなぜか「自分は今仕事が忙しい」ということに抵抗がありました。忙しい状態が大嫌いだったし、むしろ「今ヒマなんです」ということがカッコいいくらいに思っていました笑。

そんな私ですが、この時は間違いなく忙しかったです。

海外出張が重なり、11月に東南アジア、12月に中国に行きました。以前の記事の通り、海外出張自体は大好きなので全く問題ないのですが、その出張の合間に自分がメインとなっている企業のIPO業務(12月末までに終わらせるべきという期限付き)が重なっていました。

もちろんそれらと並行して、大企業の四半期レビュー、さらに別のグローバル企業の海外対応なんかもありました。

この怒涛の11~12月が何とか終わり、年末にふと一息ついた時、急に次のような思いに襲われました。

あ、なんかもう、ここでやることはないな

本当に急にこんな思いになりました。

おそらく自分史上最高に忙しかったというのがあると思います。

さらに、自分では仕事を主体的にやっているつもりでしたが、上に役職者がいる以上、自分が主任のジョブを除き、どうしても最終判断に関与することができない。

平たく言えば、どうしても組織にいることが窮屈に思えてしまうのです。それは結果的にストレスにつながります。

さらに何度も記載している通り、法人内の社内手続きや社内折衝にあまりにも無駄が多すぎるということ。

監査というのは本当に様々な社内手続きが必要となってきます。監査契約、監査報告書発行、審査のための資料作成…

本当に手間のかかる手続きが多く、それらが全くマニュアル化されていなかったため、手探りで文書を作成しては管理部門に「違う」と突き返され、仕事のモチベーションは全く上がりません。

マニュアルもあるにはあるのですが、明らかに業者が作成したシステムの使い方マニュアルに毛が生えたようなもので、何を言いたいのかさっぱりわかりません。

先輩方に聞いても、ほとんどわかりません。皆、断片的な情報を持っているだけなのです…。

そんな感じで、手探りで社内手続きを行っていたので、このとき自分の仕事の稼働時間を見てみると、何と半分以上が「社内手続き」に費やされていました笑。

これはとんでもない話です。社内手続きは重要なんですが、要は誰でもできるはずの仕事で、何の付加価値もないのですから。だいたい社内手続きって面白くないですよね。

そんな状況でした笑。

そして年末。実家に帰省し、本当にいろいろなことを考えました

そして割とあっさり、「来年退職しよう」と決断しました笑。

何だかすっきりしない状態で、このまま働き続けるより、失敗してもいいから独立しよう、と考えたのです。何よりあの膨大かつ意味不明な社内手続きをこれ以上やりたくない。

そして、独立に関し、いったい自分は何を恐れているのだろう、と思いました。

考えてみれば、仮に独立に失敗したからと言って、また別の監査法人に行けばいいだけなのです。

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会計監査業界は、この点非常に大きいです。ある程度経験を積めば、それはどこの監査法人に行ったとしても間違いなく通用するスキルとなります。何しろ会計監査というのは、監査基準や監査基準委員会報告書によってやるべきことが共通化されており、どこもやることは一緒であり、監査法人によってアプローチの違いがあるだけです。

独立して、失敗しても、数年後に(年齢の問題はあるにせよ)中小法人であればまだまだ採用される自信があります。

その意味では、自分は何て恵まれた立場にあるのだろうか、と思いました。

ふつう、独立する場合にそんなセーフティネットを持つことはないでしょう。

いったい何を恐れているのか。失敗したときの世間体?そんなものはどうでもいい。失敗してもセーフティネットがある。もう必要な経験は積んだような気がする。

独立しよう。

そして年明け以降、まず「しまなみ海道」で、ひとりでサイクリング(笑)して心身をリフレッシュし、そこから数日かけて決意は本物か、考えました。

どんなに考えても、この決意は揺るがない

そう確信しました。

そこで、半年後の2020年6月退職を決め、そこに向けて独立計画を考えることにしました。

年明け以降も怒涛の仕事が待っていましたが、それと同時並行して独立準備をやり遂げる、と誓いました。

決意をゆるぎないものにするべく、全関係者に「半年後に退職する」と伝達しました(それほど引き止められなかったのは残念でしたw)。

そして例年にないほど力強く、新年をスタートすることができたのでした。

そんな固い独立の決意ですが、意外とあっさり揺らぐことになります笑。

もちろん、コロナ問題の発生です。

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