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私はこれまですべて日本で学校教育を受けてきました。保育園、幼稚園、小学校、中学、高校、大学。その後に7年通った通った資格試験予備校も入れていいかもしません。
外国の教育機関はほぼ通ったことがありません(1週間ロンドンの語学学校に通ったくらい。)
よって外国との比較ができる立場ではありません。
しかしそれでも、私が通ってきた学校は大きな問題があったと思っています。
ちなみにこれまで一番満足度が高かったのは「資格試験予備校」です笑。まあ、これは自分がその資格に合格したからというのもあるし、学校と言えば学校なのですが「試験特化」しているので、他とちょっと違うかもしれません。
一番失望したのは大学だったかもしれません。
私が通った私立大学は、有名大学といって差し支えないところでしたが、いい教授、いい授業の記憶がありません。
ほぼすべての教授が、大講義室でひたすら本を読み上げ、持論を展開しているだけでした。
いちおう経済・商学系の学部だったのですが、最新のビジネスの話などほぼありませんでした。本当に本を読みあげているだけ。
で、不満はありましたが、学生なのでこういうもんかと思い、退屈な授業を受けているだけでした。そういう意味では本当にぬるい環境ですよね、大学というのは…
今振り返っても、まともに覚えている授業が全くありません。強いて言えばフランス語でマクロ経済の授業をする、といった「変わった」ものくらいです笑(いい授業だったという意味ではありません)。
教授もゼミの先生以外、誰一人覚えていません。
いわゆる「人気の教授」の授業も受けてみたのですが、他との違いがよくわかりませんでした。
今振り返り、教師や教授の最大の問題は、「学校に籠っていること」なのではないかと思います。
つまり世間に出ていない。ひたすら大学内で世間と隔絶して研究しているように見えました。積極的に会社を訪問して、最新の動向を自分の授業に取り入れたりしていない。経済・商学系であれば、学生はいずれビジネスの現場に出るための知識を身に付けに来ているはずなのに、そのニーズに答えようとしていない。そして自分が書いた本を読み上げてばかり。
もちろんひとくくりにするつもりはありませんが、教師・教授というのは「学問の独立」というのを、世間から離れて自分の研究に没頭すべきとでもとらえているかのような節があります。
私は身内、親戚に教師が10人近くいる環境で育ちましたが、本当にこれを感じます。
世間で起きていること、世間の変化とは無関係に、学問を研究し、生徒に教えるべき、と思い込んでいるように見えます。
よって、その授業がどう後の社会に役立つのか、答えられる先生はほぼいません。理由はシンプルで、「先生が知らないから」。
これは「時代に流されない」といういい面もあるでしょうが、そのようなマインドでいたらIT・先端教育の面で他国に後れを取るのは明白です。
例えば、これは高校の話ですが、数学の「微分」「行列」。数学は難しすぎて早々にギブアップしていましたが、「Deep Learning G検定」という資格を取得した今、私は「微分」「行列」がいかに重要かわかっています。AIの技術のひとつである「Deep Learning」は「微分」「行列」の理解なしに取り組むことはできません(詳しくは聞かないでくださいw)。
そういった「何に役立つか」ということを生徒に教えず、「受験だから」「決まりだから」と、ひたすら無味乾燥な授業をし続ける教育というものが、本当に信じられません。
そして生徒・学生の方も、もっとシビアに教師を評価する必要があると思います。
いい教授という評判の先生も、結局優しいだのゼミにいると就職に強そうだのそういう理由ばかり。本当に大事な「今の学生に役立ついい授業をしているか」という評価はされていなかったように思います。
本当にいい授業というのは、実際にその知識が実社会でどう使われているかが、具体例を通して分かるようになっているもの。それを実現するには教授が実社会の現場に足を運ばなければいけないので、準備にとても時間がかかるはず。
考えてみたら学生というのは経験がない中で知識を吸収し、それを将来の経験にするために学校に来ているわけですから、それをしっかり意識した授業をしなければいけないはず。つまり未経験者でも想像できるような、具体的な授業。
そういった準備が見えない授業を行っている教師や教授は、どんなに優しかろうがゼミが就職に強かろうが、容赦なく厳しい評価を下すべきではないでしょうか。それがされないから、大学がぬるま湯のような環境になり、よく報道されている通り、他国に比べて競争力が落ちているのだと思います。
ちなみに私も大変不肖ながら、予備校で簿記等教えています。
私は会計監査や会計事務所をやりながら、ですので、知識を実務に落とし込むことを毎日のようにやっていますし、企業の研究にも余念がないつもりです。
もちろん試験対策も大事なのですが、必ず受講生さんのイメージが湧くように最新の事例を授業に織り込むようにしています!
まとめ
- いい授業というのは実社会でその知識がどう使われるか、具体的にわかる
- ひたすら本を読み上げ、知識と自説を展開しているだけの教授はただの怠慢。厳しい評価を下すべき
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