2021年の大きな目標に掲げていた英検1級に無事一発合格することが出来ました。
その経緯は以下の記事をご参照いただければと思います!英検1級受験記録
英検1級を受ける前は、正直、実践的な資格ではないという思い込みがありました笑。
世間的に評価されるのはTOEICだし、英検というと、大学入試のようなお堅い文章読解ばかり要求されるのではないかという思い込みがありました。
しかし、TOEICを受け続けるとわかるのですが、TOEICばかり受けていても、どうしても「深い英語力」が身に付かないような気がするのです。
確かにTOEICは近年難化しています。問題も簡単とは言えません。
しかしどうしても出題形式が「スピードを重視する知能問題」的な側面を持ち、いかに会話内容の記憶を保持できるか、いかに大量の平易な長文を早く読めるか、あたりが重視されています。
テストを受け続けることで点数を伸ばすことはできるかもしれませんが、こればかりやっていてもいつまでたっても英語力を「一段上げる」ことはできないと思うようになっていました(まあ、それはTOEIC満点取ってから言えという話かもですが…)
そんなとき英検1級の問題を見て、長文は非常に難しく、英作文もある。語彙問題はおそろしいほど難しい、というのがわかり、自分に欠けているものが補えると思い、チャレンジしてみました。受けて本当にいい試験だと思いました。参考記事:英検1級とTOEICの「違い」、英検1級の「受験メリット」
結果はこれまでの記事の通りギリギリ合格。特に1次はボーダーが2028点のところ、2030点という、まさに「紙一重」。あまり偉そうなことは言えません笑(2022年もう一回受けてみようと思います!)
とはいえ一応一発合格したので、勉強法を書いてみようと思います。
対象はTOEIC860以上をコンスタントに取れる方とします。800後半が取れない方は、まずはそれを目指してみるのが順序としては一番早いと思います。
- 学習時間
- 基本スタンス
- 1次試験
- 第1問 語彙対策(重要)
- 第2問 長文空所補充問題 次回
- 第3問 長文選択式問題対策 次回
- 第4問 英作文対策(重要) 次回
- 第5問 リスニング対策 次回
- 2次試験対策(重要) 次回
学習時間
このブログは「超脱力勉強主義」。簡単に言えば超集中。勉強時間は重視していません。
私の英検1級の勉強時間は1次試験55時間、2次試験10時間です。とはいっても私は大手監査法人勤務時代、仕事で英語を使うことが多く、海外出張はもちろん、仕事で英作文というか英文インストラクションや英文メールをかなり書いていたというバックグランドがありますので、それなりに英語を使う環境にあったという点で、それだけの時間で済んだと言えます。
特にそういう環境に無い方は、100時間をひとつの基準にしてみるとよいと思います。
100時間勉強できるとして、1次試験80時間、2次試験20時間という割合でよいと思います。1次試験と2次試験の間に1か月くらいありますので、2次対策は1次試験が終わってからで十分でしょう。
基本スタンス
英検1級は下記の出題構成となります。
1次試験
・第1問 語彙問題 25問
・第2問 長文空所補充問題 6問
・第3問 長文選択式問題 10問
・第4問 英作文
・第5問 リスニング問題 29問
2次試験
・スピーチ&質疑応答
ボーダーは公表されていませんが、毎回素点で7割取れれば合格のようです。
このように6種類の大問があるわけですが、一番重視すべきは第1問「語彙」、第4問「英作文」でしょう。
この2つは英検ならではというか、かなり独特なので、TOEICで高得点が取れる人も早めの対策が必要です。
逆に第2問と第3問の長文問題、第5問のリスニング問題は、一定の英語力があれば、極端な話、過去問を解くだけで対策が代用できるでしょう。2次試験対策は上記の通り1次試験が終わってからで十分です。ただしTOEICの点数が高くとも英会話をほとんどしたことがないのであれば、早くからオンライン英会話等で英会話に対する慣れはつけておいた方が絶対によいです。
そして1次試験対策は、次のような配分がお勧めです。
第1問語彙対策30%
第4問英作文30%
第5問リスニング10% (もしくは特段対策せず、普段行っている学習で代用)
過去問30%
過去問で第3問・第4問(・第5問)対策を包含するイメージです。第3問・第4問(・第5問)は過去問で慣れればよく、改めて対策を取る必要はないでしょう。
参考書は各社から大問ごとに素晴らしい教材が出ています。私は全て旺文社のものを買いました(語彙、英作文、2次試験・過去問題集)が、他社でも何の遜色もないと思います。特にAmazonのリンクを張ることもしません笑。是非書店でご自身にあったものを見つけていただければと思います。
1次試験
第1問 語彙対策(重要)
第1問は極めて重要です。何しろ1次試験41問のうち25問を占めています。
これが本当に6割以上の配点になっているのかどうかはわかりません。英検の採点方法はよくわからないのです…。
とはいえ単純に問題数だけ見ると大事なのは間違いありません。
そこでこの対策を早くからすることが大事です。
対策としては語彙対策の参考書を買って、全て覚えるのみです笑。
私は旺文社の「英検1級 語彙・イディオム問題500」を買いました。試験まで3周するつもりでしたが、結局1周終わらせて時間切れとなりました。語彙問題が15/25と6割しか取れなかったのはこのためです。
この本は完全に本番の問題形式になっていて、私の正解率は6割弱。まあ本番と同じ結果でした。
これに出てくる単語を片っ端から覚えていきました。
ただし1周しかしなかったので、暗記は不完全なままでした。3週できていればおそらくだいぶ違ったと思います。
とにかく暗記しまくるしかありません。そして語彙力を上げるのは一番時間がかかるので、早めに取り掛かるべきです。
ちなみに1級の語彙が難しすぎる、実生活に役に立たないという意見をたまに目にしますが、そんなことは無いと思います。
Netflixを英語字幕で見てみるとよくわかりますが、日常会話においても難解な単語、イディオムはたくさん出てきます。むしろ英検1級の単語を知ってようやく「高校生並み」の単語レベルだと思います(試験要領等というには1級は「大学生レベル」とありますが、もう少し低い印象です)。
語学というのはそもそも単語・イディオム・文法が3本柱。単語・イディオムを知っておいて何一つ損は無いのです。
TOEIC800後半の方であれば、文法がわからないというところはないはず。
語彙対策は、試験対策以上に、英語レベルを上げる意味で重要と思います。